月夜行路 ―答えは名作の中に―
第六話 夏目漱石の暗号解読せよ。文学版ホームズ東京編、開演!
5月13日(水)放送分
ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組を放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は12月14日放送の「ゆりあ先生の赤い糸」(テレビ朝日系、木曜午後9時)の最終話を紹介する。
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「ゆりあ先生の赤い糸」は、入江喜和さんの同名マンガ(講談社)が原作。夫(田中哲司さん)が突然、意識不明の要介護状態となったゆりあ(菅野美穂さん)のもとに、夫の恋人を名乗る美青年(鈴鹿央士さん)と、彼女を名乗る女性(松岡茉優さん)、その子供が現れ、同居生活が始まる。みんなで夫を介護しながら、血のつながりを越えた“家族の絆”を作る、というストーリー。ドラマ「僕の生きる道」(2003年)などの「僕シリーズ」などで知られる橋部敦子さんが脚本を担当した。
最終話は、吾良(田中さん)が意識を取り戻し、みるみる快方に向かう中、自らの身に乳がんが見つかったゆりあは、“禁断の恋”の相手である優弥(木戸大聖さん)に別れを切り出し、お互いの幸せを願って決別する。
吾良を介護するために同居生活を送ってきた“疑似家族”たちは、ゆりあをサポートしようと結束。その矢先、“彼氏”だった吾良への愛憎のはざまで感情をこじらせた稟久(鈴鹿さん)が寝静まった伊沢家に忍び込み、常軌を逸した行動に出る……という展開。
外見の優しそうな雰囲気から、激しい感情を表現する演技が想像できなかった鈴鹿さんだが、このドラマでの稟久は「ババア!」と毒づいたり、ゆりあと本気の取っ組み合いをしたりと、かなり激しい。最終話でも家に忍びこんだ稟久が、感情を爆発させる場面があり、これがかなり見応えあり。ゆりあ役の菅野さんとの感情と感情のぶつかり合いの演技合戦は、このドラマのハイライトの一つと言ってもいいだろう。
一方で、ゆりあが“禁断の恋”の相手である優弥との関係で揺れ動く心理を、菅野さんが“男前”にかつ、繊細に演じている。前回、理由をちゃんと説明せずに別れを切り出したゆりあは、最終話で最後の最後まで揺れる。どういう結末になるのか、本当にラストシーンまで見逃せない。
病気を抱えたゆりあは、疑似家族とともに克服できるのか? 夫・吾良との関係は? 伊沢家はどうなるのか? 全員の幸せを祈りながら、最後までこのドラマを見届けたい。
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