放課後カルテ
第10話(最終話) これからも健康でいてほしい
12月21日(土)放送分
二宮和也さん主演で6年ぶりにTBS系「日曜劇場」枠(日曜午後9時)で復活する連続ドラマ「ブラックペアン シーズン2」が7月7日にスタートする。二宮さんは、シーズン1で“オペ室の悪魔”と呼ばれた天才外科医・渡海征司郎を演じたが、シーズン2では心臓冠動脈バイパス術の世界的大家で、“ディアブル(悪魔)”と呼ばれるほどの金の亡者、天城雪彦という別の役を演じる。再び“悪魔”の物語が始まる前に、前作のストーリーをおさらいし、シーズン2の見どころを解説する。
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シーズン1は、2018年4月期に同じ「日曜劇場」枠で放送された。「チーム・バチスタの栄光」シリーズなどで知られる海堂尊さんの「ブラックペアン1988」(講談社文庫)が原作で、シーズン2の原作となる「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」と合わせた海堂さんの“バブル3部作”は累計発行部数160万部を突破するヒットを記録している。
シーズン1で二宮さんが演じたのは、“オペ室の悪魔”と呼ばれる天才外科医・渡海。東城大学医学部付属病院の心臓外科に勤務する外科医で、仮眠室を住処(すみか)にして寝泊まりし、そこで実家から送ってくる米を炊き、卵がけご飯にして食べていた。
渡海は手術の技に絶対的な自信を持ち、同僚に対して「邪魔」「死ね」などと過激な言葉を連発。傲慢な性格と、手術で失敗した同僚に金を要求するなどの言動で周囲から浮いていた。
最終回では、「スナイプ」「ダーウィン」「カエサル」といった最新医療機器を使って外科学会理事長の椅子を激しく争ってきた佐伯教授(内野聖陽さん)と西崎教授(市川猿之助さん)の戦いに終止符が打たれた。
そして、渡海の父が責任をかぶって失脚に追い込まれた、ブラックペアンが体内に残されているレントゲン写真の真実が佐伯の証言によって明らかになり、渡海は病院を去った。
シーズン2の見どころとしてまず挙げられるのが、主演の二宮さんが新たなキャラクター、天城雪彦を演じることだ。
天城は、原作でも「ブレイズメス1990」から登場するキャラクターだが、渡海と“うり二つ”という設定はドラマのオリジナル。原作者の海堂さんがシーズン1の打ち上げの席で浮かんだ続編のアイデアだったといい、「プロデューサーの伊與田(英徳)さんにダメ元でお伝えして6年、ついに念願かなってうれしいです」とコメントしている。
天城は、心臓冠動脈バイパス術の世界的大家で、ディアブル(悪魔)”と呼ばれる金の亡者。オーストラリアのハートセンターに長年勤務しており、「ダイレクトアナストモーシス」という手技ができる唯一の医師だが、一方で、手術を依頼してくる患者に運試しにシャンスサンプル(二者択一)の賭けを求める。賭け金としてその人物の財産の半分を要求し、賭けに勝った患者のみを手術するという独特のポリシーを持っている人物だ。
病院長となった佐伯清剛(内野さん)が、世良雅志(竹内涼真さん)に命じて、心臓外科に特化した新病院の開業計画のため、天城を日本に呼び寄せようとするが……と展開する。内野さんが「“やさしい悪魔”。人当たりがいい分、やっかい」と評する天城を、二宮さんがシーズン1と同じ世界観の中でどのように演じるのか、また天城は渡海とは何か関係があるのか、注目して見ていきたい。
「ブラックペアン」は“メディカルエンターテインメント”と銘打たれているだけに、リアリティーのある手術シーンも見どころだ。
前作では血が噴き出す手術シーン、最新医療機器を使ったリアリティーあふれる場面がふんだんに盛り込まれていたが、シーズン2では「前作の興奮とスケールをしのぐ」とうたわれているだけに、毎回見応えのある場面が期待できる。二宮さん自身がインタビューで「前作と立場が違うのでオペシーンが大変」と語っており、ポスターなどに「手術じゃない。これは芸術だ」とキャッチコピーが躍る天城の“芸術的”なオペシーンにも注目だ。
また、前作から引き続き登場するキャラクターも見逃せない。心臓外科の世界的権威で院長に上り詰めた内野さん演じる佐伯のほか、研修医として渡海の助手を務めた竹内さん演じる世良は、後輩を指導する立場にある外科医に成長。新人看護師として世良と親しかった花房美和(葵わかなさん)は手術室看護師に。
クールな性格で渡海と相性が良く、手術での器械出しで実力を発揮する相棒的存在だった趣里さん演じる看護師の猫田麻里も続投。猫田は渡海とうり二つだが性格が正反対の天城に嫌悪感を抱くという。最先端医療を持ち込むことで渡海と対立関係にあった小泉孝太郎さん演じる高階権太も引き続き登場。それぞれの6年の変化も見どころだ。
さらに、今作から出演する新キャラクターにも注目したい。佐伯のライバルで維新大学心臓外科教授の菅井達夫(段田安則さん)、勘が鋭く営業能力が高い治験コーディネーターの椎野美咲(田中みな実さん)、オーストラリアで天城を探していた世良と出会う韓国の病院で研修医として働くパク・ミンジェ(キム・ムジュンさん)らがドラマに新風を吹き込んでくれるだろう。
主題歌は、前作と同じく小田和正さんが担当し、書き下ろしの新曲「その先にあるもの」が採用された。韓国の人気俳優チェ・ジウさんや歌舞伎俳優の市川團十郎さんの長女、堀越麗禾さんらゲスト出演者も話題性があり、毎回見逃せない展開になることは間違いないだろう。
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