無能の鷹:菜々緒、鷹野ツメ子に感化「“自分を認めてあげる”きっかけになりました」 続編オファー「いつでもウェルカム!」

「無能の鷹」最終回の一場面=テレビ朝日提供
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「無能の鷹」最終回の一場面=テレビ朝日提供

 俳優の菜々緒さん主演でテレビ朝日系「金曜ナイトドラマ枠」で放送中の「無能の鷹」(金曜午後11時15分、一部地域を除く)が、11月29日の放送で最終回を迎える。初回見逃し配信再生数が同枠歴代最速で200万回を突破するなど、今クールの深夜ドラマの中でも特に話題となった今作。クランクアップした菜々緒さんに、新境地ともいえる無能な主人公を演じた心境などを聞いた。

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 ◇鷹野の言葉に「私自身すごく勇気や元気をもらいました」

 ドラマは、はんざき朝未さんの同名人気マンガ(講談社)が原作で、有能そうなのに全く仕事ができない無能な新入社員・鷹野ツメ子(菜々緒さん)が次々と奇跡を起こしていく“脱力系お仕事コメディー”。脚本は、現在放送中のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おむすび」も手掛ける根本ノンジさん。

 菜々緒さんが原作の鷹野のイメージに合致していたことや、塩野瑛久さんや土居志央梨さんといった話題の俳優らの出演など、初回から注目度の高かった今作。「原作がすごく人気なので、その人気あっての期待感もあったとは思いますが、見逃し配信が金曜ナイトドラマ歴代最速で200万回を超えたり、初回から予想以上の反応をいただきました」と顔をほころばせる。

 回を追うごとに評判は増していき「SNSを見ていても、良い感想がいっぱいあったので、すごく受け入れてもらえてるんだなという実感をすごく感じていました」と喜ぶ。

 これまで悪女や凜とした女性を演じるイメージの強かった菜々緒さんだが、今作の鷹野はコピーもとれず、パソコンも起動できないポンコツキャラ。自身にとって新境地となったが「今までにない役をやらせていただいたので、そこで好意的な意見をもらえたことも、とてもうれしかったです! 貴島(彩理)プロデューサーのキャスティング力、 プロデュース力のおかげです」と声を弾ませた。

 鷹野は、時折ハッとさせられるような名言を放つ。「彼女が発する発言は“禅の道”を行っているような……(笑)。私自身すごく勇気や元気をもらいました」と話す。特にお気に入りのセリフは「私が、この会社を必要としてるから。だから会社に必要とされているかは考えないようにしてる」。

 「“周りにどう思われるかは関係ない”みたいな。嘘(うそ)がなく、ありのままの自分でいる鷹野の発言って、すごくピュアだなって思うんです。ただただ真っすぐな言葉だから、私もそうですが、いろいろな人に響くのかなと思います」

 ◇「できないことがあっても気にならなくなりました」

 鷹野を見ていると「こんな生き方いいな」と思う半面「同僚だったら絶対嫌だ!」とも考えてしまう。実際SNSでもそのような声は見られるが、菜々緒さんに実際、鷹野のような存在が近くにいたらどうか尋ねると「なかなか難しい塩梅(あんばい)ではあると思うのですが……(笑)。分からなかったら正直に分からないと言ったり、みんなが楽しそうにしていたら幸せそうに見守ったり……私は、そういった鷹野のピュアさはすごく好きなので、多分好きになるんじゃないかな」と率直な思いを口にした。

 鷹野を演じて感化されたことも。「分からないことがあったり、できないことがあっても気にならなくなりました」と言う。

 「もともと完璧主義で、 ダメな自分や、できない自分がすごく許せなかったんです。自分を責めて落ち込むことも多かったですが、鷹野を演じたら、なんかそんなこと考えなくていいんだなって思うようになったんです」

 自己肯定感が高くなったといい「鷹野を見て『自分ってもう十分頑張ってるんだ!』と思っていただけた方が多いと思いますが、私自身もそうでした。“自分を認めてあげる”きっかけになりました」。

 「毎日ただただ楽しんでできた役柄」と振り返る。クランクアップ時には号泣したが、それほど思い入れのある役、作品になった。気は早いが続編をやってみたいか聞いてみると「私はいつでもウェルカムです(笑)! 視聴者の皆さんから『8話で終わりなのか』とすごく残念がってくださってる声も届いているので、私はいつでも待ってます。2時間スペシャルでもいいですし、シーズン2でもいいですし、劇場版でもいいですし(笑)。ご縁があればそういう流れになったら良いな」と期待を膨らませた。

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