風、薫る:太一とシマケンが勝手に暴走 安の“お見合い”は成功だったのか? 第44回を視聴者の「注目度」データで振り返る

連続テレビ小説「風、薫る」のメインビジュアル (C)NHK
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連続テレビ小説「風、薫る」のメインビジュアル (C)NHK

 俳優の見上愛さんと上坂樹里さんがダブル主演を務めるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「風、薫る」(総合、月~土曜午前8時など)の第44回(5月28日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者のうち画面にクギヅケになっていた人の割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、ピークは午前8時7分の71.5%だった。

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 「風、薫る」は、大関和(おおぜき・ちか)と鈴木雅(すずき・まさ)という2人のトレインドナース(明治時代に正規に訓練された看護師)をモチーフに、同じ看護婦養成所を卒業した2人が、患者や医師たちとの向き合い方に悩み、ぶつかり合いながらも成長し、やがては“最強のバディー”になっていく姿を描く。見上さんが一ノ瀬りん、上坂さんが大家直美を演じる。

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」(関東地区、速報値)。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。

 ◇フユの夫の看護に通うりんと直美

 第44回は、足を悪くしているフユの夫、康介(じろうさん)の看護のため、りん(見上さん)と直美(上坂さん)はフユの家に通うようになるが、康介のある言動が気になってしょうがない。そのころ、団子屋ではシマケン(佐野晶哉さん)が、槇村太一(林裕太さん)の兄・宗一(上杉柊平さん)と、安(早坂美海さん)を引き合わせていた。

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 この日の注目度は、序盤の5分間が50%台から60%台前半に低迷。中盤以降は、60%台後半から70%台前半を行き来するグラフを描いた。

 ◇ピークは“勘違い”太一の暴走

 第44回の最高値71.5%を記録した午前8時7分は、団子屋でシマケンが、太一の兄・宗一と、安を引き合わせる場面。午前8時6分(68.1%)から始まった団子屋の場面の続きなのだが、実は最初からどうにも雲行きがあやしい。シマケンが安を紹介すると、続いて宗一が太一を紹介する。安がお近づきになりたいのは兄の宗一なのだが、これでは太一が“見合い”の相手のようだ。

 その後が午前8時7分台。兄の宗一に紹介された太一は、糸が切れた凧のように、自己紹介をどんどん語り始める。小説家になるため、小さな出版社で働いているとし、「それもこれも、小説家になるため」「いつか文学でnumber one! 一等を」などと胸を張る。このあたりで、さすがに状況を感じ取ったシマケンと安が顔を見合わせるが、太一のトークは止まらない。

 「私の小説がお好みで?」「すいません、まだ」「えっ? でしたら、なぜわたくしに?」。話がかみあわなくなり、シマケンが止めようとするが、太一はここでも止まらない。「いや、まさか、ひとめぼれ?」と一人合点し、「好みは人それぞれだ。安さん、私でよければ」と安に話しかけるが、安は「よくはないです」とはっきり断る。

 この後、安が会いたかったのは兄の宗一の方だと説明する午前8時8分台へと続く。太一が1人、先走って、どんどん話を展開させていくのが、事情を知る視聴者には楽しくてたまらない場面だった。

 ◇りんへの思いがダダ漏れ シマケンの暴走は注目度横ばいのまま

 この後、安と宗一の会話がようやく始まるのだが、姉のりんの話題になったところで、今度は午前8時9分台にシマケンが暴走する。

 「槇村から聞いてるとは思いますが、りんさんは、看護婦養成所に入って寮生活で。今は帝都医大病院で実習中なんです」と話し出すと、「女一人で生きていくと覚悟を決めて、でもそう肩に力の入ったような感じではなくて、コロコロ笑って面白くて……。僕が何者か当てようとして、最初は先生で、しまいには寺の息子だって。でも僕が活字工だと教えたら、それな別にどうでもいいような顔をして……。あっ、とんび。折り紙の。あれを飛ばすの……」と、早口でうれしそうに語り続ける。

 そんな様子に、3人はシマケンのりんへの思いを確信するという楽しい場面なのだが、こちらの注目度は午前8時8分台と同じ67%台で横ばいで、大きく上昇するようなことはなかった。(文・佐々本浩材/MANTANWEB)

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