栗山千明:オダギリジョーの新“相棒”に 7月スタートのドラマ「熱海の捜査官」

 テレビ朝日系「金曜ナイトドラマ」枠で7月にスタートするドラマ「熱海の捜査官」で、主演のオダギリジョーさん(34)演じる広域捜査官・星崎の相棒の北島役で栗山千明さん(25)が出演することが26日、明らかになった。

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 「熱海の捜査官」は、同枠の「時効警察」シリーズと同じ三木聡監督とオダギリさんがタッグを組んだ。「時効警察」は06年に放送した「パート1」の平均視聴率が10%を超え、07年の「帰ってきた時効警察」では平均視聴率12%、最終回は13.5%と午後11時台の番組としては異例の高視聴率を記録し、新たなトレンドを生み出した功績も評価され、深夜ドラマとしては初めての「ATP賞テレビグランプリ ドラマ部門最優秀賞」を受賞している。

 「熱海の捜査官」では、シュールな小ネタをちりばめた脱力系コメディー要素の強い「三木ワールド」は健在で、そこにサスペンスの要素も織り込んだ新しいタイプのミステリードラマに仕上がっている。スクールバスとともに美人女子高生4人がこつ然と姿を消した。事件から3年後、そのうち1人が突然戻ってきたことで事件は新展開を迎える。この謎多き事件を広域捜査官の星崎剣三(オダギリさん)と北島紗英(栗山さん)のコンビが解明していく。“熱海”を舞台に、怪しく濃いキャラクターが続々と登場する。

 三木作品の出演は初めてという栗山さんは「台本はクスクス笑いながら読みました。映像になったらどうなるんだろう、という想像をかきたてられ、撮影中の今はそれが具現化される面白さを味わっています」といい、役作りについて「北島紗英は物語の進行に合わせてマジメだったり、ノリがよかったり、女性っぽかったり、いろいろな面を見せていくので、キャラクターを固めるのに苦労しました」と苦労を明かした。

 栗山さんは三木監督について「私たち俳優に何ができるのかを探ってくださいます。最初こそ、三木ワールドに“入っていく”という感覚を難しく思いましたが、普通のドラマとは違うけど映画でもない、舞台のような生っぽさもある、そんなお芝居のカテゴリーをたくさん感じられる現場がとても楽しいです。これまで、笑ってもらうような作品の経験が少ないのですが、この作品で自分自身が変われる気がしています」と変化を楽しんでいる様子。

 オダギリさんとは映画「スクラップ・ヘブン」(05年)以来の共演で、栗山さんは「オダギリさんと以前ご一緒したときは、嫌われている?と思ってしまうほどお話しする機会がありませんでしたが(笑い)、今回は長い時間一緒にいることができ、面白い方だと分かりました。星崎捜査官のとぼけた感じのキャラクターはオダギリさん本人に共通すると思いますよ」と話し、オダギリさんも「三木監督の独特な世界観にしゅっと存在する栗山さんもすてきですよ」と称賛している。

 栗山さんはドラマの見どころを「登場人物の距離感の変化、ちょっとした仕掛け、複雑な伏線など細かい部分まで楽しんでもらえる、連続ドラマとしては珍しい作品です。オールロケのかいがある映像美も素晴らしいし、キャラの濃い登場人物も魅力です。星崎も北島も十分変わってはいるけれど、濃いキャラの中にあっては普通。一番、視聴者目線に近い役ですので、ぜひ北島と同じ気分になってストーリーを追ってみてください」とアピールしている。

 テレビ朝日の横地郁英ゼネラルプロデューサーは「栗山さんの、日本人離れしたワールドワイドな存在感、経験値は、この混とんとした無国籍なドラマにぴったりです。また、栗山さんには、オダギリさん、三木監督という、“クセモノ”と対決するにふさわしい器があり、ぜひにとお願いしました」と栗山さんに期待を寄せている。(毎日新聞デジタル)

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