ダンダダン
第7話「優しい世界へ」
11月14日(木)放送分
話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は、魔術が存在する世界を舞台に、すさまじい力を持つ自動人形と、人形使いの物語を描いた「機巧少女(マシンドール)は傷つかない」(海冬レイジ著、るろお画)です。メディアファクトリーのMF文庫J編集部の庄司智さんに作品の魅力を聞きました。
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−−この作品の魅力は?
読み手の心をつかんで離さない「熱い」展開ですね。本作は、自動人形とのコンビネーションで用いる「機巧魔術」のトップを決める戦い「夜会」に挑む少年・雷真の物語なのですが、毎巻クライマックスでは彼が「ヒロインのために戦う」展開を作っており、編集作業をしていてもいつのまにか一読者として引き込まれてしまいます。加えて、キャラクターの個性の強さも魅力の一つです。特に、主人公のパートナー人形の夜々というヒロインは、おおもとの初期プロットではヤンデレ(精神的に病んでいるが、たまにデレデレするという意味)っぽい設定だったのですが、巻を重ねていくうちにどんどん独自のキャラになっていって……。7月発売の最新3巻では、「そんなにパンツのにおいがかぎたいなら、夜々のを−−」なんていうきわどいセリフもあります(笑い)。
−−作品が生まれたきっかけは?
海冬レイジ先生にMF文庫Jでお書きいただくにあたって、「どんな方向性でいきましょうか」という打ち合わせをした際に、「少年マンガっぽいものがやりたいんです」というご提案をいただきました。僕もそういった作品はとても好きだったので、「じゃあそれで行きましょう!」と。人形を使ったバトルという設定だけでなく、ヒロインの造形(夜々の和ゴス)など魅力的な要素がたくさん詰まっていたので、プロットもほぼ一発OKでした。ということで非常にスムーズに進んだ記憶がありますね……いえ、海冬先生的には「ぜんぜんスムーズじゃないよ!」とおっしゃられるかもしれませんが(苦笑)。
−−作者とイラストレーターはどんな方でしょうか?
海冬レイジ先生は北海道にお住まいの、非常に穏やかな紳士です。その一方でチャレンジ精神にあふれた方でもあり、既存の物語に負けない作品づくりということを常に考えていらっしゃいます。イラストレーターのるろお先生は、上手さとかわいさのバランスがすばらしい方ということでお願いさせていただきました。後に、「はじめにいただいたメールに『和ゴス』という単語があったので引き受けました」というお話をうかがい、ただのゴスロリというキーワードじゃなくて良かった……!と、海冬先生と2人で喜んだ記憶があります。るろお先生も原稿はしっかりと読んでくださり、本文へのアドバイスをいただいたりしています。ですので、チームで作っている作品という感じが非常にありますね。また余談ながら、お二方とも締め切りはきちんと守ってくださり、とても助けていただいています。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
1巻発売時に、声優の原田ひとみさんをボーカルに、サウンドプロデュースにはボーカロイド楽曲でも注目されているとくPさんを迎えた、イメージCD「MACHINE DOLL」を発売しました。また、2巻発売時には早くもコミカライズを発表して翌月から月刊コミックアライブにて連載開始と、積極的なメディアミックスやプロモーションを図っています。7月23日の最新3巻発売時には……こちらは発売時をお待ちいただければと(笑い)。コミックとあわせて、これからますます広がっていく機巧少女ワールドにご注目ください!
メディアファクトリー MF文庫J編集部 庄司智
機巧少女は傷つかない 海冬レイジ著、るろお画 メディアファクトリー 1~2巻(7月23日に3巻発売予定)
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