注目映画紹介:「シュアリー・サムデイ」 次回作が楽しみになる小栗旬の初監督作

「シュアリー・サムデイ」の一場面。(C)2010「シュアリー・サムデイ」製作委員会
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「シュアリー・サムデイ」の一場面。(C)2010「シュアリー・サムデイ」製作委員会

 俳優の小栗旬さんの監督デビュー作「シュアリー・サムデイ」が17日に全国で公開される。脚本を担当したのは、「クローズZERO」シリーズの武藤将吾さん。小出恵介さん、勝地涼さんら、過去にテレビドラマや映画、舞台で共演しているなど小栗さんと縁の深い俳優たちが多数出演し、小栗監督をバックアップしている。

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 中止となった学園祭を復活させようとハッタリで仕掛けた爆弾が爆発。以来、“負け犬街道”を歩いてきた功(小出恵介さん)、京平(勝地涼さん)、和生(鈴木亮平さん)、秀人(綾野剛さん)、雄喜(ムロツヨシさん)の5人が、3年後、3億円強奪事件に巻き込まれたことで、人生の再起をかけて立ち上がるという青春ドラマだ。

 断片的なエピソードの積み重ねによって5人の過去と現在を映し出していく。それらが次第に形をなしていき、最後には「なるほどそういうことだったか」と納得させられる。色彩にも配慮し、映像のメリハリをつけることに成功している。

 タイトルの「シュアリー・サムデイ」には、「いつかきっと」という意味がある。過去に問題を起こした若者5人。だが生きていれば、いつかきっと道からそれても、はい上がることができると説く。たあいない話だがストレートに心に響く。

 「イケメン俳優がその人気に乗じて撮った映画」という印象を持たれるのは仕方ない。だが、実際に見てみると、初監督作らしくないまとまりのある作品に仕上がっている。何より勢いがある。小栗監督の次回作が楽しみになる作品だ。

 主演の5人以外にも、竹中直人さん、妻夫木聡さん、小西真奈美さん、井上真央さん、大竹しのぶさん、上戸彩さんらが多数出演している。彼らがどのシーンで登場するか探すのもこの映画を楽しむ一つの方法だろう。17日から丸の内ピカデリー(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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