京極夏彦:「すぐ終わると」直木賞受賞作の裏側語る 巷説シリーズ「西巷説百物語」イベント

イベントに登場した京極夏彦さん
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イベントに登場した京極夏彦さん

 作家・京極夏彦さんの「巷説(こうせつ)」シリーズ最新作「西巷説百物語(にしのこうせつひゃくものがたり)」の発売記念イベントが24日、角川シネマ新宿(東京都新宿区)で開かれた。

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 「巷説」シリーズは、江戸時代末期の文政年間(西暦1820年代後半)を舞台に、「小股(こまた)くぐり」の異名を取る又市が、公で裁けぬ事件を金で請け負い、妖怪本「桃山人夜話」に出てくる妖怪になぞらえた仕掛けで解決するという物語。第1作「巷説百物語」が99年に発表され、01年に「続巷説百物語」、03年に「後(のちの)巷説百物語」、07年に「前(さきの)巷説百物語」が出版された。「後巷説百物語」は直木賞を受賞し、シリーズはアニメ化やテレビ化もされている。 

 イベントは、京極さんの直筆サイン本付きで、参加費も書籍代(1995円)込みの2200円とお得な料金とあって、約300人分のチケットも1日で売り切れたという。京極さん自身による小説の朗読やアニメの上映会も開かれた。トークショーで、京極さんは「実は巷説シリーズはすぐ終わると思ってました。(後巷説百物語が)直木賞をもらっちゃって……」と舞台裏を明かしていた。今後について「『13年間で終わろう』と思っていたけれど、まだお化けが残っているんですよね……。発表の場は考えているんですが、今までと違ったスタイルでお見せするかもしれません」と話していた。(毎日新聞デジタル) 

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