河村隆一:「アンコール遺跡にかなうかライブで証明したい」初ドキュメンタリー番組で意欲

インタビューに応じた河村隆一さん
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インタビューに応じた河村隆一さん

 歌手の河村隆一さん(40)がカンボジアの世界遺産「アンコール遺跡」でのライブを計画している。7月に初めて現地を下見に訪れた河村さんを追った初のドキュメンタリー番組「我流」が17日、BSフジで放送される。河村さんがどのようなきっかけでライブを思い立ったのか、現地でどのようなインスピレーションを受けたかについて話を聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 「アンコール遺跡」を訪れる前から「わくわくしていた」という河村さんは「(03年に雅楽演奏家の)東儀秀樹さんが『アンコールワット』で(コンサートを)やられたり、友人もカンボジアに遊びに行ったりしていて(「アンコールワット」で)ライブをやりたいっていう気持ちがあったんです。まず足を運んで、実際に自分の肌でアンコール遺跡というものを感じてみたいと思った。行くことを決めたら、撮影も取材もしていただけるっていうお話をいただいて。じゃあ自分が現地に足を踏み入れる瞬間から撮影をしていただこうということになりました」と経緯を語った。

 「アンコール遺跡」の中の一つ「アンコールトム」をバックにライブを計画している河村さんは「(現地に)行ってさらに、ライブをやりたいという気持ちが強くなりました」とコメント。「まずノンマイクでやろうということに決めて場所もだいたい決まっています。ステージは本当にシンプルに」と語り、細かな構成については「プランニング中」と言いながらも「夕暮れ時に歌いたい。導線をろうそくで照らしながら、お客様が入ってくるとか。遺跡を照明で照らして、だんだん暗くなっていくと遺跡がバッと景色の中に浮き立っている感じ。ピアノとアコースティックギターと、もしかしたらバイオリンとかも連れていってもいいな」とうれしそうにイメージを語る。

 一方で「遺跡を見たときに人間が小さく見える可能性がある。今はライブをやるのが怖い。あの歴史と重みに対してしっかり歌を歌えるのかなという気持ちもある」と心境を明かしたが、「それ(歌えること)を証明できたら、アーティストとしてやっていけることがもっと増えるだろうなと思っています。成功したときの充実感みたいなものも絶対に高いはずだからやりたい」と意欲をみせた。また「自分の歌、自分の存在がアンコールワット、アンコールトムにかなうのかどうかっていうことをライブで証明したい」とも話し、「(遺跡と)歌で融合するところまでいかなきゃいけない。さらにその先に一曲でも一瞬でもいい、(聴衆が今)どこにいるかということよりも、歌に感動する瞬間が存在するかどうかというのがハードルなのかな」と大きな目標を語った。

 現在、河村さんはオリジナル曲の制作にも取り組んでおり、番組では現地で曲のイメージを膨らませる河村さんの姿も紹介される。「アンコールワットの大地でいろんな楽曲を弾いたときに、地平線や水平線という大きな広い音楽、大陸的な音楽があるなと思いました」と話し、詩は「基本は普遍的なラブソング。今生きていることに感謝したいと、アンコールワットの中でいちばん強く思った。今生きていることと、何千年の時を経てまだそこに存在してくれている遺跡に対しての重み」をつづっていくという。

 番組は、前半が「アンコール遺跡」を訪れた河村さんが遺跡からインスピレーションを受ける姿や、自らの音楽について語る姿がとらえられている。後半では和歌山県の白浜を訪れた旅にカメラを入れ、河村さんが友人らとゴルフなどを楽しむプライベートな姿が映し出される。

 BSフジで17日午後2時~同3時に放送予定。「アンコール遺跡」で行うライブについては番組内で発表される予定。

 <プロフィル>

 かわむら・りゅういち。89年に結成したロックバンド「LUNA SEA」のボーカルとして92年にメジャーデビュー。97年からソロ活動をスタート。09年4月に最新アルバム「Piano」、今年1月には16枚目のシングル「抱きしめて」を発売。マイクや音響機材を使わないライブに挑戦し、09年には世界遺産「厳島神社」でのコンサートも開催した。ミュージカル「CHICAGO」にも出演するなど活動の幅を広げている。「LUNA SEA」は00年に“終幕”後、07年12月24日に一夜限りの復活ライブを行った。世界ツアーは10年11月27日のドイツ・ボーフムに始まり、12月4日に米国ロサンゼルス、12月11日に香港、同月18日に台湾で行い、同月23、24日には東京ドーム(東京都文京区)で開催。

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