続・遠野物語:NHK盛岡が初ドラマ 近衛はな脚本で柳田國男の世界を現代に 発刊100年記念作

NHK「続・遠野物語」の会見に登場した(写真左から)宮本信子さん、田畑智子さん、山崎樹範さん、田中泯さん
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NHK「続・遠野物語」の会見に登場した(写真左から)宮本信子さん、田畑智子さん、山崎樹範さん、田中泯さん

 柳田國男の説話集「遠野物語」の発刊100年を記念し、NHK盛岡放送局が初のドラマ「続・遠野物語」を制作することが14日明らかになった。俳優の目黒祐樹さんの長女で、「ドラマスペシャル・白洲次郎」(NHK)の脚本も手がけた女優の近衛はなさんの脚本で、近衛さんは「遠野物語を現代にしたお話を書いてくれとお話をもらったときに、無謀だと思いました」と振り返った。 

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 「続・遠野物語」は、遠野郷を流れる美しい渓流が舞台に、「畏怖」と「寛容」さという現代人が失いかけている日本人の魂を見つめ直す「ずぶぬれ」と「マヨヒガ」の二つの物語。「ずぶぬれ」は、田畑智子さんさん演じる雑誌記者の柏木が、取材で訪れた遠野の山中で、雨に降られ、謎の少女と出会う。少女に導かれ、陶芸家の家に着くのだが、そこでさまざま不思議な体験をするという物語。「マヨヒガ」は、山崎樹範さんふんする欲に駆られた主人公の川上が、無欲な人だけがたどりつけるという「遠野物語」に記された山奥の不思議な家屋敷「マヨヒガ」を目指す……というストーリー。

 制作会見で田畑さんは「遠野の地に降り立ったときに空気が違った。初めての土地、スタッフの方で撮影で緊張したんですけど、大丈夫だよって声が聞こえたんです。東京に帰ってから、撮影していた1週間は不思議な感じだったなって思いました」と振り返り、一方の山崎樹範さんも「遠野は本当に不思議な空気なので、撮影中は盛岡に戻っておいしいもの食べたり、キャバクラにも行きました。もちろん役作りとしてですけど…」と撮影裏話を語り、笑いを誘った。宮本信子さんは「遠野の村で仕事をして、地元の人とお話して、実際に目に見えないものを受け入れて生活していると感じた。女優として吹っ切れた一作」と自信を見せた。

 近衛さんは「目に見えないものをキャストの人がいろんなアイデアを出してやっていただいたし、遠野の人にも協力していただいていい作品に仕上がりました。少しでも多くの人に見ていただければ」と話していた。21日午後10時からNHK総合で放送予定。(毎日新聞デジタル)

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