石井岳龍:タランティーノも一目置く監督 東大と協力し「3Dのその先」披露 WOWOWで放送

番組「映画監督・石井岳龍の挑戦~3Dのその先へ~」のイメージカット
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番組「映画監督・石井岳龍の挑戦~3Dのその先へ~」のイメージカット

 石井聰亙(そうご)名義で活躍してきた映画監督の石井岳龍(がくりゅう)さんが、東京大バーチャル・リアリティ研究開発チームと協力し、3D(立体視)の先を意識した新しい映像表現に挑む様子を特集した番組「映画監督・石井岳龍の挑戦~3Dのその先へ~」が31日午後10時からWOWOWで放送される。

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 石井監督は、「狂い咲きサンダーロード」(80年)や「ELECTRIC DRAGON 80000V」(01年)などの新たな映像技術を取り入れた実験的な作品を発表しており、「キル・ビル」のクエンティン・タランティーノ監督からもリスペクトされるなど、多くの映画監督や関係者、ファンから注目を集めている人物。現在は教授として、神戸芸術工科大の映像チームを率いている。

 ジェームズ・キャメロン監督が手掛けた09年公開の「アバター」以降、映画の定番となりつつある3Dは、トーキー(音の出る映画。それまでの映画は無声)、カラー化に続く「第3の技術革新」といわれている。番組では、30年以上にわたって映像表現の可能性を追求してきた石井監督が、最新技術を用いて「3Dのその先」を見せようとする革新的な内容だ。

 番組では横9メートルの巨大スクリーンで1人で観賞する3D映像を紹介する。俳人・松尾芭蕉がいおりに来るという内容だが、人物が3Dなのはもちろん、観賞者の行動によって、映像の内容が変化する。画面は正面からだけでなく、斜めから見ても3Dで見え、観賞者が映像のどの部分を見るか、また、スクリーンを見る位置など、視点の動きを感知、測定し、映像の内容が自動的に変わる。

 「自分の発想に技術がついてこない……」という石井監督の表現力に、東大の最新の技術力が合体させ、3Dに時間の概念を加えた「4D(立体視+時間)」ともいうべき新しい映像表現が生まれつつある現場を番組では紹介する。「ノンフィクションW」は毎週月曜午後10時から放送中。

 また、今回の番組で紹介された映像は、経産省が主催する「JAPAN国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)」の連携イベント「PAO WEEK」(3月22~27日)で、バーチャルリアリティー研究者の谷川智洋さんによって紹介される。(毎日新聞デジタル)

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