江:大坂城の3姉妹の部屋を初公開 茶々の部屋は“金ピカ”

「江 姫たちの戦国」大坂城のセット 茶々の部屋
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「江 姫たちの戦国」大坂城のセット 茶々の部屋

 女優の上野樹里さん(24)が主演するNHK大河ドラマ「江 姫たちの戦国」の大坂城のセットでの撮影が始まり14日、報道陣に初めて公開された。公開されたのは上野さん演じる江と、その姉の茶々、初の3姉妹の部屋。茶々の部屋では先週から撮影が行われており、先週末に完成した江と初の部屋では15日以降、撮影が始まる。

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 「江」は、織田信長の妹・お市と近江の戦国武将・浅井長政との間に生まれた“浅井三姉妹”の三女・江が、波乱万丈の戦国時代をしなやかに生き抜き、江戸時代の幕開けを見届ける様を描くドラマ。

 大坂城は1583年に、秀吉が石山本願寺跡に築城を開始。本丸に約1年半が要され、その後も手を加えられて難攻不落の巨大な城につくり上げられた。5層の天守閣で鯱瓦(しゃちほこがわら)や飾り瓦、軒丸瓦、軒平瓦などに金を用い、奥御殿にも金銀の装飾を施したほか、各階に財宝を納めるなどし、絢爛(けんらん)豪華だったと知られている。秀吉の死後、1614年に大坂冬の陣によって三の丸、二の丸を埋め立てられ、1615年の大坂夏の陣で落城、焼失した。

 セットはNHK放送センター内の537平方メートルのスタジオのほぼ全面を使って作られた。中庭を中心に茶々、初、江の部屋が配され、中庭の周囲に作られた廊下で行き来ができる。茶々の部屋のみ2間続きで15畳、中庭を挟んだ向かい側にある江と初の部屋はそれぞれ10畳ある。

 3姉妹の部屋は、秀吉が茶々を手に入れたいがためにお金をかけて作らせたという設定で、ふすまなどに秀吉らしく金がふんだん使われ、床の間の絵は、それぞれ別の花の絵が描かれている。3姉妹とその母・市の4人で春夏秋冬をイメージしており、江は春で桜、初は夏でナデシコ、茶々は秋でりんどうが描かれ、市は冬でツバキの絵が輿(こし)に描かれていた。3姉妹の花もそれぞれの輿に描かれている。床絵はそれぞれ10日間ほどかけ、専門のスタッフが描いたという。

 最も豪華に作られた茶々の部屋には床の間、違い棚、付書院(つけしょいん)があり、ふすまには狩野永徳などの画集を元にした大和絵(やまとえ)が描かれている。江、初の部屋にはない二の間には侍女が控えている。香が趣味の茶々の部屋には香の道具が置かれ、よく菓子を食べる設定の初の部屋には菓子箱、末娘の江の部屋には今のぬいぐるみにあたる人形など個性に合わせて小道具が用意された。

 またセットの一部は過去の大河ドラマで使用したものを流用しており、天井は10年ほど前に使われたもの。茶々の部屋の柱に使われたくぎ隠しは98年の「徳川慶喜」の際に使用されたものだという。通常は東京都近郊の県にある倉庫で保管され、必要に応じて持ち込んでいる。

 同番組の背景に関する美術全体を統括し、コンセプトを決定している美術チーフの丸山純也・専任ディレクターは大坂城のセットについて「広さ、横に広い、巨大なお城ということをテーマにプランニングした」とコメント。同ドラマ全体のセットづくりについて「女性が主役なので荒々しい映像にはしたくない。小道具や造園、植木をうまく背景に入れ込んで、(人物の)後ろが暗くならないような雰囲気を出すように設計している」と思い入れを語った。

 大坂城は4月10日の放送から登場する。(毎日新聞デジタル)

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