藤原竜也:全編3D映画「おかえり、はやぶさ」に主演 開発者の視点で家族のきずな描く

小惑星探査機「はやぶさ」 イラスト:池下章裕さん
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小惑星探査機「はやぶさ」 イラスト:池下章裕さん

 7年にも及ぶ宇宙の旅を終え、10年6月に地球に帰還して感動を呼んだ小惑星探査機「はやぶさ」をテーマにした松竹配給の映画「おかえり、はやぶさ」の公開日が12年3月に決定し、俳優の藤原竜也さん(29)が主演を務めることがわかった。モデルで女優の杏さん(25)や、俳優の三浦友和さん(59)も出演し、映画全編が3D映像で構成されるという。

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 「はやぶさ」は、03年5月に宇宙科学研究所(現宇宙航空研究開発機構)が打ち上げた小惑星探査機。小惑星イトカワで物質の採取に成功し、地球に帰還した。5月14日に公開された角川映画配給の映画「はやぶさ HAYABUSA BACK TO THE EARTH」(上坂浩光監督)をはじめとして、20世紀フォックス配給の竹内結子さん主演の映画「はやぶさ/HAYABUSA」(10月1日公開・堤幸彦監督)や、東映配給の渡辺謙さん主演の映画「小惑星探査機はやぶさ 遥かなる帰還(仮)」(12年公開・瀧本智行監督)など、邦画各社による映画化が予定されている。

 「おかえり、はやぶさ」は、「はやぶさ」のイオンエンジン開発担当・大橋健人(藤原さん)が主人公。火星探査機「のぞみ」プロジェクトに失敗して以来、自らを責め続ける父・伊佐夫(三浦さん)と疎遠になりながらも、伊佐夫にあこがれて宇宙研究に進んだ同僚の理学博士・野村奈緒子(杏さん)たちとともに、健人は「はやぶさ」の人類初「小惑星サンプルリターン」プロジェクトに携わっていた。しかし、小惑星「イトカワ」に着陸した直後、「はやぶさ」の姿は宇宙の闇に消えてしまい……というストーリー。松竹映画の伝統を生かした「家族のきずな」を描く。

 メガホンをとるのは、「釣りバカ日誌」シリーズや「ゲゲゲの鬼太郎」シリーズ、「犬と私の10の約束」などを手がけた本木克英監督。脚本は「陰日向に咲く」「電車男」などを手がけた金子ありささんが担当する。当初、映画は11年公開予定だったが、東日本大震災から立ち直ろうとする日本中の人々に送るエールとして、東日本大震災の1年後の12年3月に公開日を変更したという。

 藤原さんは、「スタッフ・キャストの皆さんといい緊張感の中で互いに協力し合って、日本を元気にさせるような温かい作品を届けられるよう精いっぱい頑張ります」とコメント。杏さんは、「この映画を通して、あこがれていた宇宙に、それもはやぶさというヒーローに携わることができて、とても感激しています。はやぶさの華やかな活躍の舞台裏のエピソードを、一つ一つかみしめて演じていけたらと思います」とコメントしている。

 本木監督は、「『はやぶさ』帰還の感動に加えて、日本の宇宙開発のこれまでとこれから、先端的科学技術者たちの人間的な側面にも踏み込んだ、3Dエンタテインメントにしたい」とコメントしている。(毎日新聞デジタル)

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