第14回上海国際映画祭(11~19日に開催)のアジア新人賞に映画「毎日かあさん」(小林聖太郎監督)がノミネートされ、14日(現地時間)、公式上映時に小林監督が舞台あいさつをした。小林監督は「映画祭に取り上げられるには難しい作品だと思っていたので正直びっくりしましたが、このような機会をいただけて大変うれしく、光栄に思っています」と会場に向けて感謝の気持ちを述べた。
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上海国際映画祭は93年に設立された主要国際映画祭の中で最も若い映画祭の一つ。「毎日かあさん」がノミネートされたアジア新人賞は、アジアの有望な才能を世界に紹介する目的で、映画祭主要賞として04年に創設。劇場公開2作目までの監督の作品を対象とし、最優秀作品賞と最優秀監督賞=合わせて賞金30万元(約370万円)、審査委員会特別賞(不定期)などが選ばれ、審査委員長として岩井俊二監督が招待されている。今年ノミネートされたのは、「毎日かあさん」のほかに「臍帯」(橋本直樹監督)や中国、インド、フィリピン、イランの映画計9作品。受賞作の発表と授賞式は現地時間の17日午後7時に行われる。
「毎日かあさん」は、西原理恵子さんが毎日新聞に連載中のマンガが原作で、実体験を基に夫や2人の子どもとの日常生活やきずなが描かれており、単行本はシリーズ累計175万部を突破する人気作。映画は、単行本4巻「出戻り編」を中心に描かれている。子育てと仕事に忙しい日々を送るサイバラ(小泉今日子さん)は、夫の戦場カメラマン・カモシダユタカ(永瀬正敏さん)がアルコール依存症で入退院を繰り返し、ついに離婚する。カモシダは依存症を克服して帰ってくるが、今度はがんを発症してしまう……という物語。実生活でも離婚した小泉さんと永瀬さんが夫婦役で出演したことが話題を呼んだ。
小林監督は、「生きているだけでつらいこと、悲しいことはたくさんあります。しかし、人生にはそういったことも必要。悲しいこともありのままに受け入れて生きていきましょう」とファンに向けてエールを送った。なお、9月7日にはDVD(3990円)とブルーレイディスク(5040円)が発売される。(毎日新聞デジタル)
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