女優の深津絵里さん(38)が主演を務める三谷幸喜監督(50)の5作目の最新作「ステキな金縛り ONCE IN A BLUE MOON」の完成披露記者会見が21日、東京都内で開かれた。深津さんは「映画は実はとてもシンプルで、意外なことに後味のとても優しい映画。どうか食わず嫌いせずに見ていただけたら」と紹介し、西田敏行さん(63)は「素晴らしい作品ができました。笑えます、楽しいです。そしてちょっぴり最後に泣けます。映画館を出た後には元気を出していただけると確信します」と自信を見せた。
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今年は“5”という数字に縁があるという三谷監督は「50歳になり、5本目の監督作品です。5月に離婚して、5カ月が過ぎ、5キロやせて、5キロ戻りました。好きな言葉は『50歩100歩』、好きなひな人形は5人囃子です。こうなったからには、目指すは興行収入50億、欲をいえば55億5555万円……それに見合った作品になっていると思います」と宣言し、会場を沸かせていた。
「ステキな金縛り」は、「THE有頂天ホテル」(06年)、「ザ・マジックアワー」(08年)などをヒットさせた三谷監督が約11年前から温めてきた企画。失敗続きで後がない弁護士・エミ(深津さん)は、ある殺人事件を担当することになる。被告人(KANさん)は、事件当夜に旅館の一室で金縛りにあっていたことをアリバイに、無実を主張するが、無実を証明できるのは、一晩中、被告人の上にのしかかっていた落ち武者の幽霊・六兵衛(西田さん)だけ。エミは六兵衛に会い、彼を証人として法廷に召喚するが、すべての人に六兵衛の姿が見えるわけではなく、さらに、エミの前には超常現象を信じないカタブツ検事・小佐野(中井貴一さん)が立ちはだかり……というコメディー。竹内結子さんや浅野忠信さん、草なぎ剛さんら豪華出演陣も話題になっている。
三谷作品に初参加となった阿部寛さんは「大まじめに遊べる作品。撮影現場でも目の前で面白いことが繰り広げられていく。ものすごく勉強になったし、面白かった」と撮影現場を振り返った。「呼ばれることはないと思っていた」という浅野さんは、「監督といると自分の可能性が開けた。現場で起こるちょっとしたハプニングを生かしてくださる」と感心していた。同じく初参加の竹内さんは「三谷作品に呼んでもらって、竹内も一人前になったかなと思いました。面白すぎて金縛りになったようになります」と映画をPRした。キャスティングについて三谷監督は「僕が一緒にやりたいと思う俳優さんにはルールがある。僕の作品は日常だけれど、リアルから少し浮いた感じのところに自分の居場所がある。ちょっと浮いた感じの、リアルとアンリアルの芝居をされる方にキャスティングしている」と話した。
深津さんと西田さんがデュエットした主題歌「ONCE IN A BLUE MOON」を収録した「ステキな金縛り ONCE IN A BLUE MOON」のサウンドトラックは、10月5日に発売される。三谷監督は「テーマ曲を流して時間経過を表すディズニー的な演出が好きだったので、どこかでやりたいと思っていた。(ディズニー映画の)『ホール・ニュー・ワールド』を超えた」と自信を見せ、「紅白、今回は紅組で出場させていただきます」と宣言していた。映画は10月29日公開。(毎日新聞デジタル)
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