05年、医大生だった1人の若者が、カンボジアに小学校を建てるための募金活動を始めた。その青年、葉田甲太さんの体験記を、向井理さん主演、深作健太さん監督で映画化したのが映画「僕たちは世界を変えることができない。But,We wanna build a school in Cambodia.」だ。毎日の生活を物足りなく感じていた向井さん演じる医大生・田中甲太は、150万円の寄付でカンボジアに小学校を建てるという「ガチでハマれるもの」を見つける。仲間とともにその実現に向けてまい進していく姿をつづった青春映画だ。
あなたにオススメ
来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹” 朝ドラヒロインまで手が届くか
とはいえ、彼らの計画がとんとん拍子に進んだわけではない。学生サークルを設立し、資金集めのイベントを開催したまではよかったが、その後のサークルへの誹謗(ひぼう)中傷や、本業の学業がおろそかになったり、ついには目的意識の違いから仲間割れが起こったり……。そうした挫折も包み隠さず描くことで、今作を単なる美談で終わらせていないところに好感が持てる。
加えて、カンボジアにおける撮影も今重要なカギとなる。ポル・ポト政権下、収容所として使われていた場所が今ではツールスレン博物館となり、そこを甲太たちが訪れる。今作をドキュメンタリータッチでとらえることにこだわった深作監督は、見学する俳優たちの反応をリハーサルなしで撮影した。その手法が生きている。現地での向井さんたちの表情が生々しく、当時の悲惨さを観客に強く意識させる。また、原作者の葉田さんがカンボジア滞在中にお世話になったという観光ガイド、コー・ブティさんが本人役で出演し、自身の実体験を語っており、それが一層のリアリティーをもたらした。カンボジアといえば世界遺産「アンコールワット」が思い浮かぶが、それだけではない。旅番組では踏み込み切れていない “負の遺産”について、向井さんら俳優を通じて近づくことができる点でも、今作の役割は大きい。出演者は向井さんのほか、松坂桃李さん、柄本佑さん、窪田正孝さんら。23日から有楽町スバル座(東京都千代田区)ほか全国で公開中。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(12月6日公開、デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)で主人公モアナが楽曲「ビヨンド ~越えてゆこう~」を歌う劇…
人気グループ「なにわ男子」の長尾謙杜さんが、2025年4月4日公開の映画「おいしくて泣くとき」(横尾初喜監督)で劇場映画初主演を務めることが11月22日、分かった。ヒロイン役は俳…
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(12月6日公開、デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)の日本版エンドソング「ビヨンド ~越えてゆこう~」を、ガー…
故・坂本龍一さんが指揮をとった2014年のフルオーケストラ公演「Ryuichi Sakamoto | Playing the Orchestra 2014」の模様が映画化され、2…
俳優の今田美桜さんが11月19日、東京都内で行われた映画「劇場版ドクターX FINAL」(田村直己監督、12月6日公開)の完成披露舞台あいさつに、他のメインキャストと共に出席。美…