高島彩:福山雅治ら出演「36時間、楽しみながら乗り切りたい」 WOWOW「大開局祭」案内役

「WOWOW大開局祭」の案内役を務める高島彩さん
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「WOWOW大開局祭」の案内役を務める高島彩さん

 元フジテレビアナウンサーの高島彩さんが、WOWOWのフルハイビジョン3チャンネル化を記念して行われる36時間の無料生放送「WOWOW大開局祭」(10月1日午前10時~2日午後10時)の案内役を務めることになり、放送を前に抱負を語った。高島さんにとってフジテレビ以外の局に登場するのは今回が初めてで、「『WOWOW大開局祭』というお祭りなので、36時間何が起こるか分からないというハラハラ感を楽しみながらできたら」と話している。(毎日新聞デジタル)

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 −−「WOWOW大開局祭」のオファーが来たときには率直にどう感じましたか。

 ありがたいなと。フジテレビのお仕事しかしたことがなかったので、他の局に出てみることがとても楽しみでもあり、経験したことがないことなので、何が起きるかなとちょっとドキドキした感じもあって。“36時間”というワードを聞いただけでも普通じゃない感じがしました。絶対に何か面白いことが起きそうという印象を受けて、ぜひやってみたいなと思いました。

 −−どういうふうに進行役をやろうと考えていますか。

 「WOWOW大開局祭」のお祭りなので、私も案内役とはいえ楽しむ心持ちで、36時間何が起こるか分からないというハラハラ感を楽しみながらできたらいいなというのと、かつて1チャンネルはしたことがありますけど3チャンネルをまたいで、それをとりまとめるような案内役を仰せつかったので、ちょっと大役で務まるかどうかチャレンジなんですけど、三つのものを一つに束ねて視聴者の方に呈示できればいいなあと、分かりやすく伝えられたらいいなと思っています。

 −−36時間というと体力的にきついと思いますが、そのへんは心配はないですか。

 「27時間テレビ」を局アナ時代に何年かやっていたので。通常時だと27時間起き続けるのはつらいんですけど、“お祭り”になってくるとアドレナリンが出て、脳内覚醒状態みたいな感じでどんどん楽しくなってきて。自分で自分を楽しくしているような感じで、あっという間に終わっていました。プラス9時間でどうなるか分かりませんが、自分がやったことないことに挑戦するのが楽しみなので、きっと大丈夫じゃないかなと思います。

 −−36時間、3チャンネルでいろんな番組が放送されますが、どれが一番楽しみですか。

 一番を選ぶのは難しいんですけど、福山雅治さんのライブがそこかしこに入っていて、その都度、毎回テーマがあって、違う演出で歌ってくださると聞いたので、一緒に生放送をやりながらも福山さんがどんな歌を届けてくれるのか、楽しみですね。福山さんも36時間でお疲れになってくると思いますので、あのさわやかな福山さんがどういう感じで乗り切るかというのも一緒に楽しみながらできたらなというのがあります。あとは、桑田佳祐さんの宮城ライブは、この時期にどんな思いで、どんな歌声を聴かせてくれるのか楽しみですし、映画も名作といわれるような、今もう一度見てみたいという作品がたくさんあるので、じっくりと見たいですね。この日は無料放送なので、この機会に「ゴッドファーザー」シリーズ全作品をじっくり見られればなと思います。

 −−ライブ番組にはレディー・ガガさんが登場します。

 この10月1、2日に限らず、すごくチケットが取りにくいライブだとか、少し遠くで行われる、でも見たいというライブをWOWOWでとり上げてくださることが多いので、人気のライブをここ(WOWOW)で見るというのはレディー・ガガさんとかも含めていいチャンスだなと思います。

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 −−昨年、フジテレビを辞めてフリーになりましが、局アナ時代とフリーの今と環境や心境などで変化したところは?

 時間の感じ方が違いますね。同じ1日24時間なんですけど、全然違う味わい方があるんだなというのを実感しています。以前だとあまり空をながめる時間ってなかったんですけど、空を見ていて「ああ、今日はあっちの方に雨雲あるから降りそうだな。出かけるときに今から会う人がカサを持っていないかもしれないので、もう1本折りたたみカサを持っていってあげよう」とか。絶対に以前だったら空も見なければ、天気予報もあまり確認しないで家を出て、突然降られてびしょぬれになって帰ってくるみたいなのが私だったんですけど、空を見られるような、そこまで思いをはせられるような時間が自分にあることがうれしいというか。

 −−気持ちにも余裕が出た?

 時間っていう意味ではそうですね。以前は、それが楽しくもあったんですけど、つねに何かに追われているというか、ずっと走り続けてエンジンが回っているような状態で、もうちょっとやりたい、もうちょっと頑張りたい、もうちょっと走ったら何が見えるだろうみたいな感じで喜び得ていたんですが、今はもっといろんなものをゆっくり見ながら、ああいう景色もある、こういう景色もあるとながめられる心の余裕があるという感じですね。今はじっくり自分のことを考えられるようになりました。

 −−髪の毛を乾かす時間ができたとか。

 本当に以前はカラスの行水。お風呂はほぼ毎回シャワーで、そのままぬれた髪をちょっとタオルでおさえて出社していたんですけど、今はゆっくり乾かして、ときには髪の毛を巻いちゃったりして(笑い)。これまでドライヤーはほぼ使ってなかった。すごく日常的なことなんですけど、一つ一つ、例えばパッと窓が汚れていたら窓ふき道具を全部持ってきてそこから2時間、全部屋を回って窓をふき続けるとか、これまでは絶対にやらなかったことが今は味わえています。

 −−どちらが性に合ってますか。

 今のようなゆったりとした生活になったら、絶対につまらないよって(周りの)みんなから言われていたんですけど、実際になってみたら驚くほど今の生活が性に合っていて、本来がぐうたら体質というか(笑い)。そんなに外に行くタイプではないので、家の中で過ごす時間が長いと楽しい。本を読むにも以前だったら情報が詰まった本とか雑誌など情報を取り入れたいという欲求が強かったんですけど、今はミステリーの本とか、哲学書とまではいかないですけれども派手な展開はないけれどじんわりと胸に響く本を読む時間が楽しいというか。本の読み方も趣味志向も変わりました。左脳的な自分から右脳的な自分への変化という感じですね。

 映画も結構ゆっくり見られて、ああこんなに映画って楽しかったんだ、今までは番組で紹介しなくてはいけない映画など、仕事の延長線上だったんですけど、そうじゃない、本当に趣味の映画を見るという時間が貴重で有意義だなと。そういう意味でWOWOWと合っているというか、優良コンテンツが流れているのを受け止めるという、WOWOWは年間1400タイトル(うち初放送は800本)と聞きましたが、そんなにたくさんの映画にチャンネルを合わせれば出合えるというのはとてもいいツールというか、そういう局があるのはすごくいいなと思います。

 −−高島さんにとってアナウンサーの仕事とは?

 人と人とをつないだり、物事と人をつないだりという“つなぎ手”というか、ナットみたいな感覚というか。「WOWOW大開局祭」に当たっても人と人をつなげていけたら。つながった先にまた広がるものがきっとあると思うので。

 −−アナウンサー以外にやりたい仕事はありますか? 局アナ時代に歌も歌われてましたが。

 歌いましたねえ(笑い)。いえいえ、とくに。アナウンサー以外をしている自分はまだ想像できませんので。

 −−10年後どうなっていると思いますか。

 すごく忙しかったときは「10年後って私何しているんだろう」って考えていたんですね。1年スパンでこういうことをしていたい、と考えていたんですけど、やめた瞬間にそういう執着心がなくなったというか。目標を持つのは大切だと思うんですけど、それがある種、執念になったり、執着になったりしたときに、それにとらわれてがんじがらめになっていたこともあったので、今はそういう精神状態ではなくなっているんでしょうね。あんまり10年後のことって考えなくなりました。なるようになるさ、じゃないですけど。

 −−最後に「WOWOW大開局祭」の見どころを。

 お祭りなので、できたらみんなで36時間ずっと見ていただいて、一緒に楽しみ、そして36時間乗り切って一緒に頑張ったねという気持ちが共有ができたらいいと思うので、どのチャンネルでもいいので36時間、テレビにかぶりついていただいて。インターネットでもメッセージをいただけたらうれしいなと思います。

 *……WOWOWは今年20周年を迎え、10月1日から日本初公開の新作海外ドラマやWOWOWが制作する連続ドラマをはじめ、世界最高峰のエンターテインメントが結集する「WOWOWプライム」、スポーツや音楽、演劇、歌舞伎、オペラなどのステージのリアルな熱気と興奮を届ける「WOWOWライブ」、洋画・邦画合わせて初放送が年間約800本、24時間映画専門チャンネルの「WOWOWシネマ」の3チャンネルを“開局”する。いずれもハイビジョン放送。リモコンのBS9チャンネルを押すとプライム、その後、赤いボタンを押すとライブ、緑のボタンを押すとシネマが視聴できる。

 <プロフィル>

 たかしま・あや 1979年2月18日生まれ、東京都出身。01年4月、フジテレビにアナウンサーとして入社。02年6月、深夜番組「アヤパン」を担当。そこから「アヤパン」という愛称で呼ばれるようになった。02~03年に「スーパー競馬」の司会、03年4月~10年10月、「めざましテレビ」の司会を担当。また03年と05~08年、特番「FNSの日」の進行役を務めた。10年12月31日、フジテレビを退社しフリーアナウンサーに。 

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