ライアーゲーム:ヒロイン多部未華子で復活 松田翔太は続投で続編映画化

「ライアーゲーム」の続編に出演する松田翔太さん(左)と多部未華子さん
1 / 1
「ライアーゲーム」の続編に出演する松田翔太さん(左)と多部未華子さん

 甲斐谷忍さんのマンガをドラマ化した「ライアーゲーム」の続編が、主演・松田翔太さん(26)、ヒロイン多部未華子さん(22)で映画化され、12年3月に公開されることが6日分かった。同作は10年3月に公開された劇場版「ファイナルステージ」で完結したが、ファンから復活を願う声が強く寄せられたため、“新生ライアーゲーム”として続編が作られることになった。今作は、原作のエピソード「イス取りゲーム」を映像化し、20億円をかけた戦いが繰り広げられる。また甲斐谷さんが手がける原作マンガが11年11月からマンガ誌「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載を再開する予定であることも明らかになった。

ウナギノボリ

 原作は、甲斐谷さんが05年から同誌で不定期連載中のマンガで、真っ正直な性格の女子大生の神崎直が、巨額の金を賭けてだまし合うライアーゲームに巻き込まれ、秋山とともに頭脳ゲームに挑戦するサスペンス。ドラマは松田さんと戸田恵梨香さんの主演で07年4月にフジテレビ系で放送され、土曜午後11時10分の深夜ドラマ枠ながら、平均視聴率11.4%というヒットを記録。「シーズン2」は09年11月から火曜午後9時のゴールデン枠に移動して同局で放送された。映画は松田さんと戸田さん主演で「ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ」(松山博昭監督)として公開され、興行収入23億円を超えるヒット作となった。

 続編となる今回の“新生ライアーゲーム”は、前作「ファイナルステージ」の「エデンの園」ゲームで壊滅的打撃を受けたライアーゲームの出資者たちが秋山への復讐(ふくしゅう)のために事務局を通じゲームを復活させ、新たなゲーム「イス取りゲーム」を用意した。参加を拒否する秋山だが、多部さん演じる篠宮ユウの存在が秋山をゲームへと導いていく。そして20人のゲームプレーヤーが20億円をかけた頭脳戦に突入する……という物語。ゲームのテーマは「助け合う心」で、事務局はゲームに刺客を送り込んでおり、ユウはヒロインでありながら敵か味方か分からない存在になるという。松田さん以外のキャストはほぼ一新される予定。監督と脚本は前作の映画に続き松山監督、脚本家の岡田道尚さんと黒岩勉さんが手がける。

 多部さんが演じるヒロイン篠宮ユウは、今作のオリジナルキャラクターで、真面目な優等生タイプの女子大生。多部さんは「ユウの、弱々しいながらも懸命にゲームに挑む姿をうまく演じられたら。松田さんはじめ、たくさんのキャストのみなさんと繰り広げる心理戦を今から楽しみにしています」と話している。

 松田さんは「今考えると、『ライアーゲーム』という作品に出会えて幸せだったと思っています。もう一度その幸せを感じられる事に感謝しています」とコメント。原作者の甲斐谷さんは「これまでのゲームの中で最も難易度が高く映像化が難しそうな『イス取りゲーム』がどんな映画になるのか楽しみです。もちろん再び松田翔太さん演じる秋山を、そして多部さんがどんなヒロインをスクリーンで演じてくれるか大いに期待したいです」とコメントを寄せている。

 同局映画制作部の立松嗣章さんはライアーゲームについて「一番の見どころは、何も毒されていない正直者の女の子がうそつきだらけの世界に巻き込まれたときにどうなっていくのかというところ」とし、今回のヒロイン変更について「製作陣、松田さん、戸田さんら出演者も含めて(前作の)映画で完結した思いを持っていた。(新たな物語を描くに当たって)初心に戻って、何も知らない女の子が巻き込まれるものに、というのが一番の理由。戸田さんが演じた神崎直はストーリー上、完結しているし、何度もゲームに登場してきた。前作までの流れは断ち切って映画は“新生ライアーゲーム”として始めていく」と説明している。

 また多部さんの起用について立松さんは「(役にふさわしい)年ごろで、ユウのイメージにあった中で今、旬でパワーのある方は、多部未華子さんしかいない。彼女の持っているある種の透明感はユウにぴったり。そして透明感がありながら、中身に強さを持った女性という微妙なところを演じられる」と太鼓判を押した。前作に続き、演出を手がける松山監督は「緊張感と興奮、色とりどりのキャラクター、そして天才詐欺師秋山を演じる松田さんと多部さんのニューコンビ。全てが新しく、パワーアップした新生ライアーゲームをお届けできるのを楽しみにしております」と話している。公開は12年3月3日から。 (毎日新聞デジタル)

映画 最新記事