ラノベ質問状：「C3」　打ち合わせは最長7時間！　“心の眼”でOK判定

　話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は、自分のことを「呪われた道具」と話す美少女と、呪いを受けつけない体質の少年の物語を描き、テレビアニメも放送中の「C3（シーキューブ）」（水瀬葉月著、さそりがため画）です。アスキー・メディアワークス電撃文庫編集部の湯浅隆明さんに作品の魅力を聞きました。

ウナギノボリ

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　−−この作品の魅力は？

　まずはなんといってもヒロインのフィアのかわいさ！　世間知らずなのに偉そうで、うれしい時は笑顔、間違ったときは反省し、目標にむかって真っすぐに突き進む。その素直さとけなげさをぜひ見てください。もちろんフィアだけでなく、ほかの女子たちもかわいいですし、また主人公の春亮のいいやつっぷりも見どころです。あとは、時にエッチで時に熱いバトルを展開する、その両面がよい感じに合わさっているので、そこも楽しんでもらいたいですね。

　−−作品が生まれたきっかけは？

　以下、初代担当から聞いた話を織り交ぜつつ……、当初案では「少女が箱形に変化して戦う」設定でしたが、著者の水瀬さんと話し合って、そこは現在の少女の姿で戦うようにしてもらいました。また、エログロ＋シリアスな話の筋＋コメディーのバランスを取るべく、1巻の第1稿打ち合わせは7時間に及びました。後にも先にも最長記録です。タイトルは、「箱形恐禍」→「少女立方体」→「C3（決定）」の変遷をたどっています。

　−−作家さんとイラストレーターさんはどんな方でしょうか？

　水瀬さんはワイルドな容姿のナイスガイですが、中身は温厚な紳士で大変いい人です。担当のたび重なる不手際も、広い心で許してフォローしてくださいます。でも、いつも本当にすいません……。さそりがためさんは、作品のややグロい部分を中和していただき、多くの読者の方々に作品を手に取ってもらえるような、かわいいイラストを描かれるのでお声がけさせていただきました。さそりさんも優しくて仕事にも熱心に取り組んでくださる方です。ご自身の萌えポイントになると大変熱く語ります。

　−−編集者として、この作品にかかわって興奮すること、逆に大変なことについてそれぞれ教えてください。

　毎回個性的なキャラクターが登場し、バラエティーに富んだ“ハレンチ”と熱いバトルを繰り広げるので、担当としても楽しみに読んでいます。またイラストはいつも大変かわいく、しかもエッチ度も高くて普通に興奮します（笑い）。大変なのはお二人とも“ハレンチ”方面でぎりぎりか、ちょっとアウトくらいのものを出されてくるので（水瀬さんはグロ方面でも）、どこまでがOKかを“心の眼”で判定し、時には断腸の思いで抑えなければいけない点でしょうか。

　−−今後の展開、読者へ一言お願いします。

　アニメも放送中＆コミックも「月刊コミック電撃大王」にて連載中の「C3」、小説もあわせてどこから入っても楽しめる内容になっています。そしてどれも根幹に「C3」らしさを持ちつつ、メディアの特性を生かしたプラスアルファの良さがあります。最終的にはすべてチェックして補完しつつしゃぶりつくしていただきたい！というわけで、最後はお約束の「読まないと＆見ないと呪うぞ！」

　アスキー・メディアワークス　電撃文庫編集部　湯浅隆明