10月22~30日に「第24回東京国際映画祭」が六本木を中心に開催されました。アジアでは唯一の国際映画祭で、大作から短編まで多くの作品が集まり、上映されます。今回、特別招待作品になった映画は、ブラット・ピット主演の野球ドラマ「マネーボール」、オーランド・ ブルームの「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」などがあります。邦画の話題作もありますが、アジアならではの映像や特集上映など映画マニアはもちろん、これだけたくさんの作品が日本にいながらにして鑑賞できるのは素晴らしいことです。
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さて、皆さんは映画祭の“裏の顔”をご存じでしょうか。誤解なきように申し上げておきますが、闇取引ではありません。映画祭には、フィルムマーケットという映画の権利販売会が付帯しています。世界中から映像のセラーやバイヤーが集まります。大きなところでは、米大手映画会社の20世紀フォックス、ワーナー・ブラザースなどがありますが、特に米国には独立系の映画製作会社が多数あります。また東京という地理的な事情もあってアジアからのセラーやバイヤーが多いのも特徴です。
来日したセラーは自分たちが持ってきた映像作品を、日本を含むアジア系のバイヤーに購入をしてもらうことが仕事です。一方のバイヤーは数多くの作品の中から、劇場興行でヒットしそうなもの、DVDやブルーレイ・ディスクにしたら売れそうな作品を探して回ります。セラーは劇場で試写ができるものは劇場で見て、未完成のものはホテルなどの部屋に設えた自社ブースで予告編を見せたり、簡単なフライヤー(少し立派なチラシのようなもの)やプレスキットを配ってバイヤーの関心を高めます。
かつて私がバイヤーとして参加したマーケット(映画祭)は、米ロサンゼルスで開催される「アメリカンフィルムマーケット(AFM)」とフランスの「カンヌ映画祭」でした。
AFMはサンタモニカを中心に開催される映画見本市で、海岸通り沿いのロウズ・ホテルを中心に各社がホテルのスイートルームにブースを構えています。高層階に行けば行くほど格上の有名な会社のブースが大きく配置されており、ベースメント(地上階)に行くと名もない会社がひっそりとブースを展開してビデオやDVDオンリー流通の地味な作品の権利を販売していたりします。中にはホールや廊下にイスと机だけで取引をしている会社があります。
一方、カンヌは、レッドカーペットを歩くスターのイメージがある通りです。もともと南仏のリゾート地でもあり、高級ホテルでのカクテルパーティーのイメージです。しかし、こちらでも同様にピンからキリまでの会社とコンテンツがそろいます。
一般の映画ファンがそこまで立ち入った裏側を見ることはできませんが、華やかな映画祭の裏側では、セラーとバイヤー、プロデューサーが未来のヒット作を巡ってしのぎを削っているということを想像するだけでもワクワクするのではないでしょうか?
◇著者プロフィル
くろかわ・ふみお 1960年、東京都生まれ。音楽ビジネス、映画・映像ビジネス、ゲームソフトビジネス、オンラインコンテンツ、そしてカードゲームビジネスなどエンターテインメントビジネスとコンテンツの表と裏を知りつくすメディアコンテンツ研究家。ブログ「黒川文雄の『帰ってきた!大江戸デジタル走査線』」(http://blog.livedoor.jp/kurokawa_fumio/)も更新中。
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