デビュー作「ガタカ」(97年)で“遺伝子操作による命の選別”に問題提起を図ったアンドリュー・ニコル監督が、人間の成長が25年でストップするという近未来を舞台に、命の価値について問う問題作「TIME/タイム」が17日、公開された。主演は「ソーシャル・ネットワーク」(10年)や「ステイ・フレンズ」(11年)の好演が記憶に新しいジャスティン・ティンバーレイクさんだ。
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科学技術の進歩により老化を克服した近未来。人間は25歳になった瞬間に成長が止まり、それ以上生きるためには、労働によって時間を稼ぐしかなかった。ティンバーレイクさん演じる主人公ウィルは、自分たち貧しい者が暮らす「スラムゾーン」の人間と、永遠の命を与えられた「富裕ゾーン」の住人たちの間にある不公平なシステムに疑問を抱く。彼はその謎を解くために、富裕ゾーンに入り込むのだが…。
ウィルと行動を共にすることになる大富豪の娘を演じるのは「マンマ・ミーア!」(08年)や「赤ずきん」(11年)のアマンダ・セイフライドさん。その父親役にテレビシリーズ「MAD MENマッドメン」のビンセント・カーシーザーさん。何かとウィルの邪魔をするギャングのボスに、「アイ・アム・ナンバー4」(11年)のアレックス・ペティファーさん。さらに、ウィルに行動を起こすきっかけを与える富裕ゾーンの男に、テレビシリーズ「ホワイトカラー“知的”犯罪ファイル」のマット・ボマーさんがふんするなど、いま話題の俳優たちが顔をそろえる。
25歳で成長が止まるという設定にはいささか無理がある。「トロン:レガシー」(10年)などのオリビア・ワイルドさんがウィルの母親というのにも最初は戸惑った。それは映画の外見上のこと。内面的には金と時間、どちらが大事か、若さにしがみつくことにどれほどの価値があるかといった、誰もがハッとさせられる問題に触れている。SFで人道的モラルを探求させるところが、ニコル監督らしい。ただ、ハリウッド的アクション映画の色が濃く、「ガタカ」のときのような“無機質な静けさ”が感じられなかったのは残念。17日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
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