「ウィンターズ・ボーン」(10年)で米アカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、「ハンガー・ゲーム」(12年)で主演するなど、いま注目の女優、ジェニファー・ローレンスさんの最新作「ボディ・ハント」(マーク・トンデライ監督)が17日に公開された。先の2作では頼りない母に代わって幼い弟妹の面倒を見る姉役で、すっかりたくましい女性のイメージが定着したローレンスさんだが、今作も同様、離婚してもまだ元夫に未練たらたらの母親に歯がゆい思いを抱く、自立した高校生を演じる。
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両親の離婚をきっかけに、母(エリザベス・シューさん)と、長年住み慣れたシカゴから郊外の一軒家に引っ越してきた17歳のエリッサ(ローレンスさん)。ところが隣家では、数年前、娘が両親を惨殺し失踪するという事件が起きていた。しかもその事件はいまだ解決していないという。やがてエリッサの身にも危険が及び始める……というストーリー。
原案は「U-571」(00年)や「ターミネーター3」(03年)などの監督として知られるジョナサン・モストウさん。未解決の殺人事件、怪しい人影、事件が起こった家の地下には監禁部屋があり……と、実のところ途中までは既視感ありありだった。ところがある場面からストーリーが予想外の展開を見せはじめ、退屈な雰囲気が一気に吹き飛んだ。詳細はここで明らかにすることは避けるが、想像以上に真相は複雑だった。ただ、この邦題はしっくりこない。原題は「House at the End of the Street」。訳すと「突き当たりにある家」となる。そのまま邦題にするのもどうかと思うが、個人的には今の邦題では、今作のプロデューサーがいう「ヒチコック映画のスリリングな面白さ」「脚本は非常によく練られていて、とにかく怖い」というニュアンスが伝わってこないような気がする。果たして、鑑賞した皆さんはどう思うだろうか。17日からヒューマントラストシネマ渋谷(東京都渋谷区)ほか全国で順次公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
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