イ・ビョンホンさんが暴君と呼ばれた朝鮮15代の王・光海とその影武者の一人二役を演じた韓国宮廷もの「王になった男」が16日に公開された。史実を基にしながら、王が病床に倒れた空白の15日間をフィクションで描いている。メガホンをとったのは「拝啓、愛しています」(11年)のチュ・チャンミン監督。「トガニ 幼き瞳の告発」(11年)で悪魔のような校長を演じたチャン・グァンさんが、王を支える役でまるで別人のような演技を見せている。
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1616年。朝鮮王朝15代の王・光海(イさん)は、暗殺におびえながら暴君と化した。忠臣ホ・ギュン(リュ・スンヨンさん)に自分の影武者を探すよう命じる。ホ・ギュンは街で王のものまねをして酔客をわかす、王とうり二つの男ハソン(イさん二役)に目をつける。光海が謎の病に倒れ、わずかな前金で雇われたハソンは、慣れない中で王の任務をこなしていく。ある日、15歳の毒味役の女官サウォル(シム・ウンギョンさん)の身の上話を聞いたハソン。やがて王の自覚が芽ばえて、民のために政務を積極的に行おうとするが、宮中では「王が変わった」とうわさになっていく……という展開。
雪の中の王宮で、時代劇にワルツをかぶせ、何かが起こりそうな気配を漂わせる冒頭のシーン。セクシーな横座りで王を演じるイさんが現れる。王の目は、孤独と恐怖に耐えてきた日々をにじませる。一方、王の影武者となるハソンはお調子者で気が優しい。時代劇に初挑戦のイさんは、ハソンの変化や王とハソンの演じ分けを繊細な技でこなしている。めずらしくコミカルな芝居も見せている。一見面白い動きの舞踊も、伝統的な韓国舞踊のため基礎から学ばなければならず、歩くところから始めて撮影は後回しになったとか。圧倒的な存在のスターを起用し、重厚なストーリーは真のリーダーとは何かを問う。チュ監督は脇役も含めキャラクターの内面を細やかに描き出すのにたけ、朝鮮王朝の世界に引き込ませる。物語と同様に照明が光と影のコントラストを作り出し、豪華なセットや衣装を効果的に照らしだしている。16日から新宿バルト9(東京都新宿区)、丸の内ルーブル(東京都千代田区)ほか全国で公開中。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
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