注目映画紹介:「エンド・オブ・ホワイトハウス」 たった13分で陥落した鉄壁の要塞を救う一人の男

「エンド・オブ・ホワイトハウス」の一場面 (C)2013 Olympus Productions,Inc
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「エンド・オブ・ホワイトハウス」の一場面 (C)2013 Olympus Productions,Inc

 「300/スリーハンドレッド」(07年)や「オペラ座の怪人」(04年)などで知られるジェラルド・バトラーさん主演の「エンド・オブ・ホワイトハウス」(アントワーン・フークア監督)が全国で公開中だ。「鉄壁の要塞」といわれるホワイトハウスがテロリストに占拠され、人質にとられた大統領の決死の救出劇を描くサスペンスアクションだ。バトラーさんは主演だけでなく、プロデューサーも務めている。

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 独立記念日の翌日の7月5日、ホワイトハウスがわずか13分でテロリストに占拠され、大統領ほか要人たちが人質にとられてしまった。特殊部隊の突入も失敗し、ペンタゴン最高司令部が頭を抱える中、ホワイトハウスの異変に気付き、誰よりも早く行動を起こした男がいた。男は、過去の苦い経験から現場を離れていたシークレットサービスのマイク・バニング(バトラーさん)。バニングは、ホワイトハウス内部への進入に成功。ペンタゴン(国防総省)に「必ず救出する」と告げるのだが……という展開。

 あのホワイトハウスが13分で陥落!? あまりのあっけなさに驚きを隠せないが、しかし製作陣は、元シークレットサービスやFBI、CIAの当局者たちに当たるなど綿密なリサーチをしたうえでこの時間を割り出したというから、ありえない話ではないようだ。また、屋上には迎撃ミサイルが配備されているなど、ホワイトハウスの知られざる姿を見ることができる楽しみもある。当初、テロリストの銃弾を受け、人々がバタバタと倒れていく中、たった一人進入に成功するバニングを見て、この男不死身か?と突っ込みを入れたくなったが、それを差し引いても十分な面白さだ。「トレーニング デイ」などで知られるフークア監督が手がけ、一歩間違えるとチープなアクション娯楽作になりそうな題材を、見応え抜群の手に汗握るスペクタクルに仕上げている。8日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開中。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

 <プロフィル>

 りん・たいこ=教育雑誌の編集、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。

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