アキバ中古ゲーム市況：「ガンダムブレイカー」と「討鬼伝」が好スタート

　東京・秋葉原などで中古ゲームやDVDを販売する「TRADER（トレーダー）」の家庭用ゲーム部門責任者を務める小林俊一さん。1日のうちに価格がめまぐるしく変動する激戦区を見つめる小林さんに、19～25日の集計を基に中古市場の今を振り返ってもらいます。

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　Z指定タイトルの「ラスト・オブ・アス」（PS3、SCE）がものすごく売れました。店頭デモを流していても目を引いていたようで、お客さんの心をつかむつくりだったということでしょう。限定版が売り切れた「ロウきゅーぶ！　ひみつのおとしもの」（PSP、角川ゲームス）や、購入者キャンペーンを行った「さよなら　海腹川背」（3DS、アガツマ・エンタテインメント）なども良かったですね。

　中古市場は「真・女神転生4」（3DS、アトラス）が安定した売れ行きで首位をキープ。2位の「ドラゴンクエスト」（スクウェア・エニックス）と並んで3DSの正統派RPGが根強い人気を誇っています。あれだけ売れたVitaタイトルですが、在庫がなくなってきたこともありランキングから次々と姿を消しています。「ヴァルハラナイツ3」（マーベラスAQL）はまだ高回転しているものの「ソウルサクリファイス」はついに品切れ。売れる時も買い取りもVitaタイトルはものすごく極端な動きをするので、まだ動向が読みきれません。

　◇新作ゲームの手応え

　「ガンダムブレイカー」（PS3、バンダイナムコゲームス）と「討鬼伝」（PSP・Vita、コーエーテクモゲームス）が朝から売れています。どちらも体験版の評判が良かった作品という共通点があるのは興味深いですね。「ガンダムブレイカー」は、アキバ向けの商材ということもあり、どの店舗もかなり仕入れている様子。とはいえ、人気の「フリーダムガンダム」などがもらえる初回特典付きのバージョンは、すでにメーカー欠品しているようなので、早めに動いたほうがいいかもしれませんね。

　「討鬼伝」は、Vita版だけでなくPSP版も好調。週末にかけて在庫もやや厳しくなってきそうな雲行き。「新・世界樹の迷宮　ミレニアムの少女」（3DS、アトラス）は、アキバではおなじみの購入者向け抽選会をやっていたのですが、参加賞もなくなってしまい早々に終了。ソフトの在庫はあるので、売れ行きに影響がなければいいのですが……。また、「デート・ア・ライブ　凜祢（りんね）ユートピア」（PS3、コンパイルハート）の限定版は既に売り切れてしまいました。

　しばらく厳しい時期が続いていましたが、ここから話題作が続々と登場するのでようやく市場も盛り上がってきます。28～30日の3日間は恒例の「鬼特価」セールを実施。2本で500円引きからとお得なので、ぜひこの機会に利用してみてください。

　◇19～25日の中古ランキング（トレーダー調べ）

1位　真・女神転生4（3DS）

2位　ドラゴンクエスト7（3DS）

3位　仮面ライダー バトライド・ウォー（PS3）

4位　ヴァルハラナイツ3（Vita）

5位　真・三國無双7（PS3）

6位　シュタインズ・ゲート 線形拘束のフェノグラム（PS3）

7位　ロウきゅーぶ！　ひみつのおとしもの　限定版（PSP）

8位　ソウルサクリファイス（Vita）

9位　バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション（PS3）

10位　モンスターハンターポータブル 3rd（PSP）

　◇プロフィル

　小林俊一（こばやし・しゅんいち）　中古ゲームショップ「トレーダー」家庭用ゲーム部門責任者

　中古専門店「トレーダー」設立時からの古参社員で、秋葉原・新宿店の家庭用ゲームすべての価格設定などを担当。ゲームの販売・仕入れ・卸などゲーム流通業界一筋で、趣味と経験を生かして、オールドゲームから海外ゲームまで精通している。