水谷豊:夫婦共演は還暦祝い「次は古希で」

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 俳優の水谷豊さんと伊藤蘭さんの夫婦が10日、初めて夫婦役を演じた映画「少年H」(降旗康男監督)の完成報告会見に登場。83~84年放送のテレビドラマ「事件記者チャボ!」以来、約30年ぶりに共演した2人。劇中の妻役は、還暦のお祝いのプレゼントとして水谷さんが直接伊藤さんにお願いしたといい、伊藤さんから「こういう作品に声を掛けてくれて、水谷豊さんに感謝しています」といわれた水谷さんは「次は古希(70歳)のお祝いか何かでも」と照れながら再共演をオファーしていた。

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 同作が先日の第35回モスクワ国際映画祭で特別作品賞を受賞したことに、水谷さんは「どういうふうに受け止められるか見ましたが、その場面、場面で反応してくれて、笑ったり、泣いたり、興奮して語りかけてくれる人もいて。思いが伝わったのがうれしかったですね」としみじみ。伊藤さんも「ちょっとビックリしました。やっぱり、国境を越えて伝わるものもあるんだな」と喜んだ。

 会見には、小栗旬さん、國村隼さん、岸部一徳さん、吉岡竜輝さん、花田優里音ちゃん、降旗監督も出席。その後の完成披露試写会では、14日が61歳の誕生日である水谷さんに伊藤さんらがデコレーションをしたバースデーケーキをサプライズでプレゼントする場面があり、壇上で水谷さんは、伊藤さんが描いたハートに部分を共演者に勧められて試食。さらに吉岡さんに「蘭さんの愛がたくさんこもった(部分)」と冷やかされ、「(味は)よくわかりません。誰かの指示の下食べたんですけど」と大照れだった。

 「少年H」は、1997年に出版された妹尾河童さんの自伝的長編小説が原作。美しく異国情緒あふれる神戸の街が戦争によって荒廃する中、自分の目で見て、自分の頭で考えて自分の言葉で語ることの大切さを教える父とどんな苦境の中でも「愛」を忘れず夫を信じ、子供を慈しむ母の元で強くたくましく育っていく少年Hの姿が描かれている。映画では、少年Hを吉岡さんが演じている。8月10日に公開予定。(毎日新聞デジタル)

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