篠原ともえ:映画界伝説の衣装デザイナーから刺激

「映画衣装の巨匠イデス・ヘッド~8つのオスカー像が語る“美の革命”」でナレーションを担当した篠原ともえさん
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「映画衣装の巨匠イデス・ヘッド~8つのオスカー像が語る“美の革命”」でナレーションを担当した篠原ともえさん

 アカデミー賞衣装デザイン賞に8度輝いた伝説の衣装デザイナー、イデス・ヘッドの活動に迫る番組「映画衣装の巨匠イデス・ヘッド~8つのオスカー像が語る“美の革命”」が28日、WOWOWの「ノンフィクションW」枠で放送される。番組のナレーションを担当したタレントの篠原ともえさんは、「こういうものが見たかった! こんなすてきな作品に参加させていただいたことは光栄」と笑顔を見せる。ユーミンこと松任谷由実さんのアルバム「POP CLASSICO」のツアーで、衣装デザインを担当するなど、デザイナーとしても活躍する篠原さんに、イデスから影響を受けたことや番組の見どころを聞いた。

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 番組は、ハリウッド映画の黄金期、オードリー・ヘプバーンやグレース・ケリー、エリザベス・テーラーらの衣装を手がけ、「女優を一番美しく見せる方法」を追求したヘッドのファッション哲学に迫る内容。名匠アルフレッド・ヒッチコック監督から「できる限り現場にいるように」といわれるなど、多くの映画人から信頼を集めたヘッドを題材にした舞台が2013年に米国で上演されるなど、再び注目を集めている。番組では、ヘッドとヘプバーンの関係に注目し、映画「麗しのサブリナ」(1954年)で、ヘプバーンが指名したデザイナー、ジバンシーとの確執などについて、当時の関係者が今だから話せる事実を証言する。

 取材場所に自身でデザインし作ったというワンピースを着て現れた篠原さんは、ナレーション収録の感想を「篠原もデザインとかさせていただいているので、そういう部分で感情移入をしました」と振り返った。

 番組では、「麗しのサブリナ」などヘプバーンが登場する場面も挿入される。ヘプバーンが「好き」という篠原さんは、「『麗しのサブリナ』でオードリーが着ていたチェックのワンピース姿のポストカードを部屋に飾っていた」と明かし、「あの衣装を彼女(ヘッド)がデザインしたものだったんだと思うと、いつの間にか人の人生にデザインをささげているというのがすてきな物語だなって! 彼女の人生が私の中にいてくれたことが、すごくうれしかった」と喜ぶ。

 「私はファッションデザイナーではない」と発言するなど、映画の「衣装デザイナー」としての誇りを持つヘッドについて、デザイナーの顔を持つ篠原さんに影響を受けた点を聞くと、「女優さんが一番美しく見えることに喜びを感じるというところ。それは私もすごく共感できる」と力を込める。デザイナーの仕事について、服をデザインし、出来上がったら完成というわけではなく、「着て初めて命が宿る感じがある」と表現し、「人にささげる喜びがあるデザインって、一度感触を味わうとこれ以上の喜びはないと思う。(ヘッドは)それを極めている人。そこは学びたいところではありました」としみじみと話した。

 ノンフィクションW「映画衣装の巨匠イデス・ヘッド~8つのオスカー像が語る“美の革命”」は、28日午後10時からWOWOWプライムで放送。

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