WOWOWは、毎週金曜午後10時に「ノンフィクションW」枠を設け、オリジナルのドキュメンタリー番組を放送中だ。この枠では、見る人を新しい世界へと誘うフルハイビジョンの“ノンフィクションエンターテインメント”番組をWOWOWプライムで毎週、テーマを変えて放送している。7月18日に放送される「ムスリム女子サッカー　世界への挑戦！ ヨルダン代表と日本人監督の闘い」を担当したWOWOWの制作部の古谷秀樹プロデューサーに、番組の魅力を聞いた。

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　−−番組の概要と魅力は？

　5月に開催された「AFC女子アジアカップ」に中東勢として初出場したサッカーヨルダン女子代表チームに密着しました。日本人の沖山雅彦監督に率いられながら、まだまだ女性スポーツへの理解が少ないといわれる中東で、サッカーで世界を目指す女性たちの挑戦を描いています。

　−−今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は？

　昨年公開された映画「少女は自転車にのって」や、2012年にアカデミー賞外国語映画賞に輝いたイラン映画「別離」などを通して、イスラム諸国での人々の日常生活や、女性の生き方に対して何となく関心を持っていました。そんなときにこの企画に出合ったのですが、チームを率いているのが日本人監督で、しかも、なでしこジャパンとも対戦する……。これは面白そうだし、単純に自分が「見てみたい！」と思ったことがキッカケです。

　−−制作中、一番に心がけたことは？

　まずは先入観なしに、サッカーに取り組む女子選手たちのありのままの素顔を切り取ること。そしてまだまだ弱小ながら、これから世界を目指そうというチームの夢を視聴者の方々にも共有していただきたいと考えました。

　−−番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは？

　西アジアで無敵の存在といえるヨルダン女子代表チームですが、日本やオーストラリア相手には明らかに格下です。強豪相手にどんな試合になるのか、正直不安に思っていましたが、とてもひたむきで素晴らしいサッカーを見せてくれたとき、この企画にトライしてよかったと思いました。

　−−視聴者へ一言お願いします。

　昔の日本サッカーも、世界を夢見ながらアジアから抜け出せない時代が長く続きました。しかし世界を目指す歩みを重ね続けてきたからこそ、代表選手たちの海外での活躍や、なでしこジャパンの世界制覇があったのでしょう。この番組ではヨルダン女子代表選手たちが踏み出す“最初の一歩”を描いています。その一歩の尊さを、彼女たちの爽やかな挑戦を通して感じ取っていただければ幸いです。

　WOWOW　制作部　プロデューサー　古谷秀樹