古沢良太:「歴史に名を残すような作品を作りたい」 人気脚本家の素顔

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 女優の戸田恵梨香さんが主演を務め、松坂桃李さん、小池栄子さんら豪華キャストが出演する映画「エイプリルフールズ」(石川淳一監督)が1日、公開された。脚本を手がけたのは、人気ドラマ「リーガルハイ」(フジテレビ系)などで知られる古沢良太さんだ。「次は誰と組んでどんな脚本を書くのか?」と動向が注目される人気脚本家の素顔に迫った。

 「エイプリルフールズ」は、古沢さんが「リーガルハイ」の演出を務めた石川監督と再タッグを組んだオリジナルストーリー。4月1日のエイプリルフールに、何気なくついたうそがうそを呼び、あちこちで大騒動が起きる……という展開。

 「エイプリルフールの1日に起こる人々の群像劇」というアイデアは「7年前ほど前からあった」と話す古沢さん。「“うそ”は昔からあるモチーフだけれど、思いっきりうそに焦点を当てて、登場人物が小さなうそをつくことが影響し合って小さな奇跡のようなものを起こすというのはすごく面白いと思った」と振り返る。

 完成した作品について、「僕が想像していたよりもエッジの利いた作品になっていた。石川監督の個性が出ていた」と評し、「キャラクターを好きになってもらえるかどうか自信がなかったけれど、戸田さんと松坂さんという優秀な俳優さんがやってくださったので、彼らの力でそういうふうにしてもらえた」と満足げな表情を浮かべる。

 同映画には戸田さん演じる対人恐怖症のヒロインや松坂さん演じるセックス依存症の天才外科医といったちょっと変わったキャラクターが続々と登場するが、「どうしようもないやつとかダメなやつ、ひどいやつ、ドラマや映画の主人公になり得ないような、応援する気にならないような人たちでも好きになってもらえるように書くことに自信がある」と古沢さんは胸を張る。「到底好きにならないだろうって人でも(作品を)見終わったときには好きになってもらえるようにするというのが、脚本を書くときに挑戦していることの一つ。そこにやりがいがあります」と力を込める。

 古沢さんが手掛けた作品といえば、最近では、女優の杏さんと俳優の長谷川博己さんが“恋愛不適合者”を演じ、好評のうちに3月に終了した“月9”ドラマ「デート~恋とはどんなものかしら~」が記憶に新しい。同ドラマでは初の恋愛ものに挑戦した。「究極的にはものすごく面白いものを作りたい。歴史に名を残すような。とんでもなく面白いものを作りたい。毎回、これはそうなるかもしれないという気持ちで始まるんだけれど、意外とならない。でも少しずつ目指すもの、目指せるものは高くなっていっている感じはしている」と語る。

 「何でも書きたいし、どんなジャンル、タイプのものでも書けるようになりたい。でもそんな技術はない」と話す古沢さんだが、「仕事を続けていくと少しずつ技術が向上してきて、前は書けなかったものが書けるかもしれないと思ってくる。そこから挑戦しようという気持ちが湧いて、いろいろなものを書いている感じです」と明かす。

 「天才脚本家」と称されることも多いが、「騒がれている実感はないです」とキッパリ。「僕はいつも部屋にこもって書いているだけ」とあくまで謙虚な姿勢を崩さないが……。「そう言えばこの間、いつも行っている歯医者さんが実は僕のファンだったってことが判明して、行きづらくなりました」とちゃめっけたっぷりに明かした。

 <プロフィル>

 こさわ・りょうた 1973年8月6日生まれ。神奈川県出身。2002年に「アシ!」で第2回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞を受賞し、デビュー。代表作に映画「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズ、「キサラギ」、テレビドラマ「ゴンゾウ 伝説の刑事」、「相棒」シリーズ、「リーガルハイ」シリーズなど。06年、「ALWAYS 三丁目の夕日」で第29回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、08年「ゴンゾウ 伝説の刑事」で第27回向田邦子賞、12年に「探偵はBARにいる」で第35回日本アカデミー賞優秀脚本賞、「リーガルハイ」でギャラクシー賞6月度月間賞など受賞。今作は「キサラギ」以来のオリジナル脚本の映画化となる。

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