薬屋のひとりごと
第35話 狩り
3月21日(金)放送分
「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」(スクフェス)などアイドルをテーマとしたスマホ用ゲームが人気の中、昨年2月にサービスがスタートした「Tokyo 7th シスターズ」(ナナシス)が注目を集めている。ユーザー登録者数は5月に60万人を突破したところで、まだまだ成長途上だが、31日にライブハウス「Zepp TOKYO」(東京都江東区)で開催する初のライブイベントのチケットが即完売するなど、リアルイベントが好調だという。アイドルゲームの“新鋭”に注目した。
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「ナナシス」は、アイドルをスカウトするアドベンチャーゲームやアイドルユニットを結成してプレーするリズムゲームを楽しめる基本プレー無料(アプリ内課金あり)のスマホ向けゲーム。声優として水瀬いのりさん、加隈亜衣さんらが参加している。昨年2月にサービスがスタートし、登録者数は同3月には10万人、同12月に30万人を突破し、今年5月には60万人以上にまでに増えた。
ゲームを運営する「Donuts」の担当者によると、登録者は「10~20代が中心。男性が6割程度で、女性ファンも多い」という。「スクフェス」も女性ファンが多いことで知られているが、担当者は「女性ファンにはアイドルの衣装が『可愛い』などという反応があり、リズムゲームのアイドルソング(楽曲)も人気のようです」と分析する。
2013年4月から配信されている「スクフェス」の登録者数が4月に国内で900万人を突破したことを考えると、配信開始から約1年3カ月で登録者数が60万人を突破したばかりの「ナナシス」は大ヒットしているとは言いがたい。しかし「ナナシス」は、熱心なファンが多いと言われている。昨年8月の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)86」に出展したところ、3日間で約2000人のファンが殺到し、小冊子やストラップなどのグッズが完売。同12月の「コミケ87」でもグッズがほぼ完売したといい、担当者はリアルイベントでの反応を「予想以上だった。イベントを行うたびに押し寄せるファンの数が増えている」と驚いている様子だ。
31日に開催される初のライブイベントは2000席以上が即完売した。会場の「Zepp TOKYO」は、中堅アイドルでも会場を埋められないことがあるため、当初、社内外から「会場が大きすぎるのでは?」と不安視する声もあったといい、ファンの熱狂が運営の予想を上回った格好となった。
担当者によると、ファンは新しいコンテンツに早期から飛びつくアーリーアダプターと呼ばれるような層が多いという。人気スマホ向けゲームが派手なテレビCMを放送しているのに対して、「ナナシス」はテレビCMを放送しているわけでもなく、プロモーションは控えめだ。担当者は「CMで派手にプロモーションを展開するのではなく、アイドルが成長していくように、ファンの方と一緒にじっくりとゲームを成長させていきたい」と話す。
アニメやマンガなどのメディアミックスを期待するファンもいるが、担当者は「ゆっくりとやっていければ」と明言を避ける。群雄割拠のアイドルゲーム市場で、“少数精鋭”の熱心なファンの心をつかむ「ナナシス」。大ヒットコンテンツの仲間入りをするかは、今後の展開にかかっているのかもしれない。
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