森山未來:ドラマ“復帰”「怖いなと思った」 帰国後初の映像作品出演を語る

「連続ドラマW 煙霞-Gold Rush-」に主演する森山未來さん
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「連続ドラマW 煙霞-Gold Rush-」に主演する森山未來さん

 18日スタートのWOWOWドラマ「連続ドラマW 煙霞-Gold Rush-」に主演する森山未來さんがこのほど、東京都内で取材に応じた。2013年から1年間、文化庁の文化交流使としてイスラエルのダンスカンパニーに所属していた森山さんにとって、帰国後初の映像作品で、ドラマの見どころや撮影時のエピソードなどについて、森山さんに話を聞いた。

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 ◇映像作品“復帰”に不安も

 ドラマは、直木賞作家・黒川博行さんの小説「煙霞」(文春文庫)が原作で、とある私立学校の乱脈経営の実態を背景に、登場人物たちが巨額の金塊を奪い合いながら大阪中を疾走するというアクションサスペンス。森山さんは、主人公の女子校美術講師・熊谷透を演じる。ヒロインの音楽教師・正木菜穂子を高畑充希さん、女子校の理事長・酒井を桂文珍さんが演じ、そのほか、尾上寛之さん、木村祐一さん、木下ほうかさん、中村ゆりさんらも出演。キャストはすべて関西出身者でそろえた。

 同作は森山さんにとって、イスラエルから帰国後、初の映像作品。海外では「映像や芝居的なことは一切してなかった」という森山さんは、今回の出演に関して、「(海外では)台本があって、ディレクターがいて、『こうやって』って指示する人がいて、という環境ではなく、振付師がいても会話をしながらお互いから出てくるもので作品を構築する環境だったので、その一方通行の現場に行くのは怖いなと、その場にいられる自信がないなと思っていた」という。

 そんな中、「(監督の小林)聖太郎さんに会って、いろいろ会話しながら“入り口”に入って行けた」といい、せりふが関西弁であることも決め手の一つだったようで、「限りなく自分のままでいられるような現場だったらいいなと思っていて、そんな現場になりそうだなと思った」と振り返った。

 このドラマの中でイスラエルでの経験が生きたことについては「ないですね」と苦笑交じりに振り返りつつ、「聖太郎さんが本当に現場で上下関係を意識せずにやってくれて、緊張感を感じずにいられた。元々そういうふうにやっていくのが好きだったんで、やっぱり聖太郎さんとこのタイミングでやったというのはよかった」としみじみ語った。

 ◇「台本はたたき台」 撮影のこだわり明かす

 森山さんは、巨額の金塊を奪う計画に巻き込まれる女子校の美術講師を演じる。「ドラマとしてはコン・ゲーム(だましあい)で面白い」と見どころを話しつつ、自身が演じるキャラクターについて、「過去にいろいろあって、今は正職員ではない契約社員の美術講師という役。言葉だけにしてしまうとなんか“世知辛い”印象だけど、関西という空気にそれを置くと、それでものらりくらりと生きて行けそうな、シリアスではないような印象になる。僕も関西出身でそういう人たちを見てきたので、今回はそのイメージで熊谷をやろうと思った」と話し、「そういうふうにやらなきゃ面白くないなと。コンゲームということにとらわれて、ただシリアスに持っていって作ってもつまらないだろうって」と役作りのこだわりを明かした。

 撮影の際はあまり台本を読まなかったといい、「もちろん話の筋は押さえるけど、(高畑)充希ちゃんとか、キャストとの会話の中で起こる空気感をすごく大事にしたいというのがあった」とその理由を説明。現場では、「あまり細かいところにこだわらずに、リハーサルで言葉を合わせてみて、言い詰まりした部分は自分の言葉に変換していったり、ちょっと違うなと思ったらニュアンスも監督と相談して変えていったり。台本をたたき台として扱っていた」という。

 キャストは全て関西出身であることも、同ドラマの見どころの一つ。大阪ロケも敢行した。「現場は露骨に関西弁で、標準語を使う人がマイノリティーでしたから(笑い)」と振り返り、「充希ちゃんや尾上くんとかとよく飲みに行きましね。文珍さんと以外は行ったかな。監督は飲めないのに、作品の話をしたいしってちょいちょい来てましたけど」と共演者との交流も楽しんだようだ。

 アクションサスペンスということもあり、撮影では「マジで車で追いかけられたりしていた」と恐怖のエピソードも告白。さらに「やたらとみんな縛られる(シーンがある)ので、好きな人は好きなんじゃないかな」と冗談めかして、見どころをアピールした。

 「連続ドラマW 煙霞-Gold Rush-」はWOWOWプライムで18日から毎週土曜午後10時放送。初回は無料放送。

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