今週シネマ:18日公開の映画「HERO」「劇場版ポケモン」最新作、「インサイド・ヘッド」…

映画「HERO」のワンシーン (C)2015フジテレビジョン ジェイ・ドリーム 東宝 FNS27社
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映画「HERO」のワンシーン (C)2015フジテレビジョン ジェイ・ドリーム 東宝 FNS27社

 今週末に公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。18日には、人気グループ「SMAP」の木村拓哉さんが演じるスーツを着ない型破りな検察官・久利生公平が活躍する人気ドラマの劇場版第2作「HERO」(鈴木雅之監督)、大ヒットゲームが原作の劇場版アニメとして毎年夏に公開されている「劇場版ポケットモンスター」シリーズの第18作「光輪の超魔神フーパ」(湯山邦彦監督)、ディズニー/ピクサーの長編アニメーション20周年記念作品「インサイド・ヘッド」(ピート・ドクター監督)が公開される。

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 「HERO」は、北川景子さんをはじめ2014年に放送されたドラマのシーズン2のレギュラーキャストがそのまま出演するほか、シーズン1のヒロイン・雨宮舞子を演じた松たか子さんが劇場版1作目以来、8年ぶりに同役で復帰。さらに久利生の前に立ちはだかる外務官僚役で佐藤浩市さんも登場する。今回、木村さん扮(ふん)する久利生は「治外法権」「外交特権」という国際社会のルールというべき見えない敵と戦うことになるが、正面からたたいても開かない扉を、久利生流の“正義”を貫きながら、さまざまな手法を駆使してこじ開け、真実を追求する姿は見ていて気持ちがいい。鮮やかな捜査手腕とは反対に、恋愛に関して鈍感な久利生の様子にもどかしさを感じることもあり、そんな久利生を前にした雨宮(松さん)と麻木(北川さん)の微妙な会話、そしていつもの並木道での久利生と雨宮の絶妙なやりとりなどは、何度も見たくなる今作の名場面といえる。

 「ポケモン・ザ・ムービーXY 『光輪の超魔神 フーパ』」は、2013年に発売されたニンテンドー3DS用タイトル「ポケットモンスターX・Y」に即したシリーズ「ポケモン・ザ・ムービーXY」の第2章に当たる作品で、ゲスト声優として、俳優の藤原竜也さんが幻のポケモン・フーパとともに育った青年・バルザの声を担当。昨年発売されたゲーム「オメガルビー・アルファサファイア」で登場したゲンシーグラードンや黒いメガレックウザから、ルギア、ディアルガ、ゼクロム、キュレムまで、シリーズの伝説ポケモンが新旧問わず一堂に会し、激しいバトルを繰り広げるシーンがやはり最大の見どころだ。こうしたオールスター登場のお祭り的な要素は世代を問わず単純に楽しめるだろう。音楽をテーマとし、体を動かしたくなるノリのいいリズムが楽しめる短編「ピカチュウとポケモンおんがくたい」も同時上映される。

 「インサイド・ヘッド」は、11歳の少女・ライリーの頭の中にある擬人化された感情たちが巻き起こす冒険ファンタジーで、「モンスターズ・インク」(01年)、「カールじいさんの空飛ぶ家」(09年)のドクター監督が手掛けた。ライリーの頭の中には、五つの「感情」がいて、騒がしくおしゃべりを繰り広げる。色とりどりのボール状の思い出をしまう場所、ライリーをかたちづくる“性格の島”、潜在意識の深い谷底もあって、広い脳内宇宙の冒険の旅路が描かれる。一方でライリーの日常もはさみ込まれ、現実世界のこちら側とファンタジックなあちら側を行き来させるストーリーは、いかにもピクサーらしい。ライリーの成長と幸せのために奮闘する「感情」は子を持つ親の気持ちにもつながっている点も見逃せない。

 そのほか18日は、作家のよしもとばななさん初の新聞小説を、菊池亜希子さん主演で映画化した「海のふた」(豊島圭介監督)、アイドルグループ「SKE48」の高柳明音さんと俳優の今野悠夫さんがダブル主演を務める映画「浄霊探偵」(都築宏明監督)、人間がセイウチに改造されるという奇想天外な物語が展開する映画「Mr.タスク」(ケビン・スミス監督)、「ソウォン/願い」(14年)の子役イ・レさんが、裕福なマダムから犬を盗もうと計画する主人公を好演している「犬どろぼう完全計画」(キム・ソンホ監督)、人気恋愛アドベンチャーゲーム「明治東亰恋伽」を劇場版アニメ化した「劇場版 明治東亰恋伽 弦月(ゆみはり)の小夜曲(セレナーデ)」(わたなべひろし監督)、アンデルセン童話を基に、12年にロシアで製作された劇場版CGアニメ「雪の女王」の続編となる「雪の女王 新たなる旅立ち」(アレクセイ・ツィツィリン監督)が公開される。

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