注目映画紹介:「HERO」劇場版第2作 木村拓哉の当たり役 型破り検察官・久利生が治外法権に挑む

映画「HERO」のワンシーン (C)2015フジテレビジョン ジェイ・ドリーム 東宝 FNS27社
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映画「HERO」のワンシーン (C)2015フジテレビジョン ジェイ・ドリーム 東宝 FNS27社

 人気グループ「SMAP」の木村拓哉さんの当たり役、スーツを着ない型破りな検察官・久利生公平が活躍する人気ドラマの劇場版第2作「HERO」(鈴木雅之監督)が18日に公開される。北川景子さんをはじめとする2014年に放送されたドラマのシーズン2のレギュラーキャストがそのまま出演するほか、シーズン1のヒロイン・雨宮舞子を演じた松たか子さんが劇場版1作目以来8年ぶりに同役で復帰を果たしているのも話題だ。さらに久利生の前に立ちはだかる外務官僚役で佐藤浩市さんが出演している。

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 ネウストリア大使館の裏通りでコンパニオンの女性が車にはねられて死亡し、東京地検城西支部の検事・久利生(木村さん)は事務次官の麻木千佳(北川さん)とともに事故を起こした運転手を取り調べる。そんな2人の前に、かつて久利生の事務官を務めていた雨宮舞子(松さん)が現れた。大阪地検難波支部で検察官として活躍している雨宮は、広域暴力団がからんだ恐喝事件を追っており、事故の被害者の女性は雨宮の事件の重要な証人だった。久利生と雨宮は事件の裏に何かがあると感じ、合同で捜査を開始。久利生はネウストリア公国の大使館に出向き交渉を試みるが、そこには「治外法権」という高い壁が存在した……というストーリー。

 01年のシーズン1は全11話の平均視聴率が34.3%、その5年後にスペシャルドラマ30.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。07年の劇場版第1作は興行収入約80億円と同年の日本映画最大のヒットを記録した“モンスターコンテンツ”の劇場版第2作。昨年放送のシーズン2も初回が26.5%(同)を獲得し話題をさらった。シーズン2のキャストはそのままに、さらに松さん演じる雨宮が復活するという、ファンならずとも思わず見たくなる待望の劇場版新作だ。

 今回、久利生は「治外法権」「外交特権」という国際社会のルールというべき見えない敵と戦うことになる。正面からたたいても開かない扉を、さまざまな手法を駆使して久利生流の“正義”を貫きつつ、真実を追求する姿は見ていて気持ちがいい。ただ、捜査手腕はあざやかなのに、こと恋愛に関しては鈍感な久利生の様子にもどかしさを感じることも確か。そんな久利生を前にした雨宮と麻木の微妙な会話、そしていつもの並木道での久利生と雨宮の絶妙なやりとり。これらは何度も見たくなる今作の名場面だ。何度も見たくなる、そして続編を必ず見たくなることうけあいだ。映画は18日からお台場シネマメディアージュほか全国で公開。(細田尚子/毎日新聞デジタル) 

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