注目映画紹介:「ハイキュー!! 勝者と敗者」 青葉城西戦を中心に一団となって挑む姿が熱い

劇場版アニメ「ハイキュー!! 勝者と敗者」のワンシーン (C)古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
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劇場版アニメ「ハイキュー!! 勝者と敗者」のワンシーン (C)古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 テレビアニメ「ハイキュー!!」を前後編で再編集した総集編の後編「ハイキュー!! 勝者と敗者」(満仲勧監督)が18日に公開される。「ハイキュー!!」は、古舘春一さんが「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中のバレーボールマンガで、テレビアニメ第1期が2014年4~9月に放送され、総集編前編となる「終わりと始まり」が7月に公開された。10月からテレビアニメ第2期の放送が始まるが、総集編後編では、日向翔陽(ひなた・しょうよう)や影山飛雄(かげやま・とびお)ら烏野(からすの)高校バレー部のインターハイ予選の青葉城西高校戦を中心に物語が展開していく。

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 烏野高校バレーボール部に入部した日向翔陽(声・村瀬歩さん)は、天才セッターの影山飛雄(声・石川界人さん)らと全国大会出場を目指し、インターハイ宮城県予選に出場する。常波高校や伊達工業高校といった強豪校との激闘が続く中、影山の中学時代の先輩にして県ナンバーセッターと称される及川徹(声・浪川大輔さん)を擁(よう)する青葉城西高校と対戦することになり……というストーリー。

 前編「終わりと始まり」では、日向と影山が烏野高校バレーボール部に入部し、新チームとして成長していく姿が描かれていたが、今作ではいよいよインターハイ予選へと突入する。鉄壁のブロックを繰り出す伊達工業戦や、影山と及川という因縁の2人の戦いも見どころだが、やはり、いつも陰ながら支えてくれている副キャプテンの菅原孝支(入野自由さん)の活躍ぶりには胸を熱くさせられる。普段は、天才セッターの影山にスタメンの座を譲っているが、青葉城西戦では影山とは異なるプレースタイルでチームを引っ張ると、スポーツものにおける王道な展開ながらも、菅原が活躍する姿は見ていて痛快だ。チームワークという物語の根幹は欠かせないが、セッターのプレー次第でチームカラーが変化するアイデアも興味深い。苦楽を共にしてきたチームメートの心情が描かれる場面では、思わず目頭が熱くなり、いつの間にか前のめりに烏野を応援していた。アニメ第2期への橋渡しとなるエピソードもあり、今後の展開からも目が離せない。TOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほか全国で2週間限定で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。 

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