夏のドラマ見どころ:人気女優続々“オンナのお仕事”もの 波瑠は変人刑事、北川景子はスーパーウーマン、松嶋菜々子は営業部長

「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」に主演する波瑠さん
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「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」に主演する波瑠さん

 7月スタートする夏ドラマ。朝ドラでブレークした波瑠さんや、新婚の北川景子さんら話題の女優が、仕事に打ち込む女性を演じる“お仕事もの”が今期は花盛りだ。松嶋菜々子さんは3年ぶりの連ドラ出演、大河ドラマ出演も話題の松岡茉優さん、4月期では医師を演じた剛力彩芽さんらが“働く女”を熱演する。

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 ◇朝ドラ女優波瑠が異常犯罪に挑む

 NHK連続テレビ小説「あさが来た」のヒロインとして大ブレークした波瑠さんが民放連続ドラマ初主演で、初の刑事役に挑むのが、「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」(関西テレビ、フジテレビ系毎週火曜午後10時、7月12日スタート)だ。内藤了さんの小説「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズ(KADOKAWA)が原作。警視庁刑事部捜査第1課に配属された新人刑事・藤堂比奈子が、敏腕先輩刑事やオタク鑑識官、“死神”と呼ばれる女性監察医など個性豊かなメンバーたちに支えられながら、次々と起こる不可解な猟奇殺人事件の捜査にあたる……というストーリー。

 「あさが来た」では、“明治の女傑”といわれた実業家・広岡浅子をモデルにしたヒロイン、4月期には「世界一難しい恋」(日本テレビ系)で、嵐の大野智さん演じる一流ホテル経営者の恋の相手となる“KY女子”を演じ、いずれも高視聴率を記録している波瑠さんが、今度は母親の形見である「進め!比奈ちゃん」と書かれた七味缶をお守りとして常に持ち歩き、何にでもその七味を振りかけては周りから変わり者扱いされる新人刑事役だ。凄惨(せいさん)な猟奇殺人の現場でも平然として、殺人犯にも単独で迫ろうとする比奈子をどう演じるか。

 ◇新婚の北川景子は強くてデキる“オトナのオンナ”

 1月にミュージシャンのDAIGOさんと結婚したばかりの北川景子さんの、結婚後初の連ドラ主演となる「家売るオンナ」(日本テレビ系、毎週水曜日午後10時、7月13日スタート)。ドラマは、「私に売れない家はない」と豪語し、客とその家族が抱える問題に首を突っ込み、あらゆる手段を使って解決することで、どんな客にでも必ず家を買わせてしまうという、独特の方法で販売するスーパー営業ウーマンの三軒家万智(さんげんや・まち)の姿を描く。

 北川さん演じる万智は、不動産業には似つかわしくない派手めの服装で、若手社員に徹夜を強要、暴力など“パワハラ”もするという個性的なキャラクターだ。北川さんは「大胆に振り切った作品なので、私自身も新しい挑戦になると思います」と意気込む。脚本の大石静さんは4月期に夫を殺した男性と恋に落ちる女性の葛藤を描いた「コントレール~罪と恋~」(NHK総合)も好評だった。今回は「不条理で気難しく、恐ろしいけど、強くてデキるオトナ。 そういうオトナをドラマの主人公にしたいと、ずっと思っていました」という“オトナのオンナ”をどう描くか。

 ◇松嶋菜々子、3年ぶりの連ドラ DAIGOも出演

 松嶋菜々子さんの3年ぶりの連ドラ主演作となる「営業部長 吉良奈津子」(フジテレビ系木曜午後10時、7月21日スタート)は、広告代理店の売れっ子クリエーティブディレクターだった主人公の奈津子が産後職場復帰するが、会社の業績悪化や人の入れ替わりなどで状況は一変。営業部に配属され、全く奈津子を信頼していない“クセモノ”ばかりの部下たちに囲まれ、家庭と仕事のはざまで悩みが増えていく。口うるさい姑の手を借りたくないとベビーシッターを頼むが、その“彼女”の存在が、幸せな家庭が崩壊していくきっかけになっていく……というストーリー。

 松嶋さんは演じる奈津子は、40歳手前で結婚し、出産と育児休暇を経て3年ぶりに職場復帰し、仕事と家庭を両立させるため奮闘するという役どころで、「女性の社会進出、産後復帰、そして家庭と仕事両立など、今の時代を生きる等身大の女性」と語る。社会現象を巻き起こしたドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(フジテレビ系)で、不倫に落ちる主婦の姿を描いた井上由美子さんの脚本で、松嶋さんが家庭と仕事に悩む“働く女性”をどう演じていくのか、ちなみに北川さんの夫DAIGOさんが出演するのも話題となっている。

 ◇松岡茉優、イルカを調教

 松岡茉優さんが水族館の飼育員となる嶋由香を演じる「水族館ガール」(NHK総合、金曜午後10時)。木宮条太郎さんの小説が原作で、大手商社の “できないOL”で、彼にもふられ、恋も仕事もどん底のある日、突然系列の水族館に出向を命じられ、海獣課飼育員として奮闘する姿が描かれる。

 フェイクドキュメンタリードラマ「その『おこだわり』、私にもくれよ!!」(テレビ東京ほか)やNHK大河ドラマ「真田丸」に出演することも話題の松岡さんが、桐谷健太さん演じる梶良平ら個性的な先輩飼育員にしごかれながら、飼育員として目覚め成長する由香を演じる。忙しいスケジュールの中、飼育員としてのトレーニングを積んだ松岡さんとイルカたちの“共演”も見どころだ。

 ◇剛力彩芽、今度は“総理大臣の料理番”に

 剛力彩芽さんが、“総理大臣の料理番”として総理官邸に入る天才女性シェフ・一木くるみを演じるのが「グ・ラ・メ!~総理の料理番~」(テレビ朝日系、金曜午後11時15分)だ。「信長のシェフ」の西村ミツルさんのマンガが原作で、支持率低迷を打破するため首相の阿藤一郎が、吉田茂首相以来約70年ぶりに「官邸料理人」の復活を決断。首相秘書官の古賀征二が料理人としての天賦の才を見いだされ、国賓たちに料理を振る舞う。

 剛力さん演じるくるみは、料理のことだけを考え続ける“料理バカ”。天才的な料理の腕がありながら、その若さと率直な性格ゆえに、周囲から敬遠され、居場所を見つけられずにいたくるみが、周囲の反発や嫉妬にも惑わされず、ひたすら料理を追求し、“総理大臣の料理番”として、ひと皿ひと皿にメッセージを込めていく姿が見どころだ。

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