i-dio：第3の放送が7月1日に本格スタート　「℃-ute」鈴木愛理の初冠番組に、村上春樹特番も

　テレビでもラジオでもない“第3の放送”とされる、新しい無料デジタル放送「i－dio（アイディオ）」の本放送が7月1日午前5時からスタートするのを前に、29日、新たにプレ放送を開始する名古屋市内で会見が行われた。アイドルグループ「℃-ute（キュート）」の鈴木愛理さんの初めての冠番組「Airi’s　Potion」や、作家・村上春樹さんの特別番組「村上春樹を『聴く』」などが放送される。

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　「i-dio」は地上アナログテレビ放送終了後に空いた周波数帯（VHF－Low帯）を利用した新しい放送サービス。スマートフォンなどの携帯端末や、車載型の受信機で、デジタル地上波で最高音質のサウンドや、リアルタイム動画、電子チラシ、電子クーポン、自動読み上げ音声などを受信できる。また災害発生時など、多くの利用者が集中する時間、場所でもアクセス集中による回線の混雑が発生しないため、専用の防災ラジオを利用して放送するなど、防災面でも役割が期待されている。全国放送のチャンネルは高音質の「TS ONE」、車向けの「Amanekチャンネル」などがある。東京、大阪、福岡で今年3月にプレ放送を開始した。

　「Airi’s　Potion」は、鈴木さんがおすすめ曲を紹介する30分番組。毎回テーマを設けて、リスナーからもおすすめ曲を募集する。データ通信画面に鈴木さんとリスナーが画像を投稿して共有できるほか、番組のデータ画面に鈴木さんがデザインしたキャラクター「すーさん。」が登場する。「TS ONE」で7月6日から毎週水曜午後10時から放送。

　「村上春樹を『聴く』」は、村上さんの作品を彩る数々の楽曲と朗読を織り交ぜ、今年2月29日に天王洲・銀河劇場で行われたコンサートの音源をノーカットで放送。同コンサートが放送されるのは今回が初めて。「TS ONE」で開局記念特別番組として7月1日午後8～10時に放送。10日午後7時から再放送される。

　i-dioを携帯端末で受信するには、専用のWi-Fiチューナーが必要。Wi-Fiチューナーは販売されているほか、7月1日からi-dioの公式サイトで無料モニターを募集する。関東・甲信越、近畿、九州・沖縄、東海・北陸地方では、同日以降、i-dioの受信アプリによって、インターネット経由でも番組を視聴できる。パケット通信料が必要。またSIMフリーLTEスマートフォン「i-dio　Phone」や、自動車向けの「i-dio 車載対応TunerBox」（7月発売）でも受信できる。

　東海エリアでは、7月1日正午からプレ放送を開始し、8月1日に本放送を開始する予定。音声番組を中心にした全国チャンネル六つと、東海・北陸広域圏限定のローカルチャンネル「TRAN・Jチャンネル」の全7チャンネルで、「TRAN・Jチャンネル」は@FM（エフエム愛知）の番組を中心に、地元のジャパンエフエムネットワーク加盟7局の番組を放送する。静岡県や北陸地方の放送エリアは、今後拡大予定。