伊藤若冲:大ブームの“オタク絵師” 意外な“敏腕ビジネスマン”の顔も ABCが特番

実物大で再現された伊藤若冲の屏風と司会のABCの三代澤康司アナ
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実物大で再現された伊藤若冲の屏風と司会のABCの三代澤康司アナ

 今年生誕300年を迎えた江戸時代中期の絵師、伊藤若冲。その独特な作風で“オタク絵師”などと呼ばれ、全国の展覧会では行列ができるほどのブームとなっている若冲の超絶技巧の秘密と、京の台所を救った“敏腕ビジネスマン”的な意外な顔に迫る「生誕300年 若冲〜祈りの絵師〜」(ABC、関西ローカル)が22日放送される。

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 若冲(1716〜1800年)は、京の台所・錦市場の青物商の当主から40歳で隠居し、作画に没頭した。妻子も持たず、酒や芸事をたしなむこともなく、非常に細密な生物画を描き続けたことから「奇想の画家」などの異名を取った。

 番組では、若冲の代表作の一つで、全30幅の「動植綵絵」から、「老松白鳳図」で、金色を使わないのに金色に輝く羽を持つ鳳凰を描いた「裏彩色」と呼ばれる技法を検証。「貝甲図」や「群魚図」で見せる「ありのままの物の姿をとらえる」写実的な表現から蘭学などから流入したグローバルな考え方が影響していることを探る。さらに、錦市場の危機を救うため、奔走した若冲に見る交渉術にたけた京都の商売人の姿にも迫る。

 放送は22日午前9時58分〜10時53分、ABCの三代澤康司アナが司会を務める。

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