俳優の向井理さんの主演映画「RANMARU 神の舌を持つ男」(堤幸彦監督)が3日、公開される。“絶対舌感”という特殊能力を持つ蘭丸(向井さん)が、事件を解決するためとはいえ、さまざまな物をなめるシーンには何ともいえない面白さがあり、そんな蘭丸を支える(?)寛治(佐藤二朗さん)と光(木村文乃さん)を合わせた3人の掛け合いが絶妙だ。
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「神の舌を持つ男」は今年7月期にTBS系で放送された連続ドラマで、“絶対舌感”を持つ主人公・蘭丸が行く先々で事件に巻き込まれ、その特殊能力を駆使して解決するというコミカルミステリーだ。初の劇場版となる今作は、ドラマで謎の温泉芸者ミヤビに失恋した蘭丸が傷心旅行の途中、ひょんなことからある村の温泉街で働くことになり、またしても事件に遭遇してしまう。ドラマ版から出演の木村さんと佐藤さんに加え、市原隼人さん、木村多江さんらも出演している。
堤監督の構想20年のアイデアを実現したという「神の舌を持つ男」だが、それすらもネタなのではと感じさせるほどコメディーとミステリーが混在し、破天荒すぎる世界観に心揺さぶられる。サスペンス部分がしっかりと構築されているのに、事件解決の糸口は蘭丸がなめることで発見するというシュールさがたまらない。ドラマ版よりも大掛かりな仕掛けと、ふんだんに詰め込まれたミステリーオマージュ、そして意外に骨太さも感じさせてくれる。ちなみに正式タイトルは「RANMARU 神の舌を持つ男 酒蔵若旦那怪死事件の影に潜むテキサス男とボヘミアン女将、そして美人村医者を追い詰める謎のかごめかごめ老婆軍団と三賢者の村の呪いに2サスマニアwithミヤケンとゴッドタン、ベロンチョアドベンチャー!略して…蘭丸は二度死ぬ。鬼灯デスロード編」。3日から丸の内ピカデリー(東京都新宿区)ほかで公開。(遠藤政樹/フリーライター)
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