ライオンの隠れ家
最終話 僕たちの新しい始まり
12月20日(金)放送分
女優の篠原涼子さんが主演したスペシャルドラマ「愛を乞うひと」(読売テレビ・日本テレビ系)が11日午後9時から放送される。篠原さんは、原田美枝子さん主演で平山秀幸監督がメガホンをとった1998年公開の同名映画を見て、この役を演じてたいと夢見ていたという。母に虐待されていた過去を持つ照恵と虐待していた母・豊子の1人2役を演じている篠原さんに、最近気になるファッションや休日の過ごし方、今年の目標などを聞いた。
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今回、篠原さんが演じた照恵と豊子は、親子だが性格も異なり、服装、メークも全く違う。「時代が昭和なので私生活で取り入れた部分はとくにないですね」という篠原さん。役衣装としては「もちろん現代で着ていたら違和感がありますけど、その(昭和の)時代の中で着ていると、すごく粋でおしゃれで、娘を虐待している家庭内と外でのギャップは洋服で見せていたと思います」と語る。
とくに豊子は「自分は裕福にしているのに子供たちには何も与えない、そういう部分をメークや衣装で表現しているので、そこも見どころだと思います」とアピールする。とくに衣装が派手で「あまりにもあか抜けているので、役に没頭しやすいというか、娼婦だったりするキャラクターを分かりやすく演じることができたなと思います」と実感を込める。
普段、自身の好きなファッションは「白がはやるらしいので白を取り入れていきたいなと思っています。あと(シルエットが)ダボッととした洋服がフェミニンなイメージで、すごく可愛らしいといわれるので、ざっくりとした白いニットなどをトップスに取り入れていけたらいいなと思います」と笑顔で語る。
今回、昨年夏のハードな台湾ロケを乗り越えたが、健康管理については「睡眠をとって水分補給をするようにしています。普通のミネラルウオーターをたくさん飲むようにしていますね。量は1日2リットル、運動するときは3リットルくらい飲みますけれど」と体に気を使っている。水分は「ジュースとかではなくてお水が一番。お茶もいろんな成分が入っているから飲み過ぎはよくないらしくて、お水が一番いいんですって。あと、炭酸のミネラルウオーター。おなかもいっぱいになるし」と明かした。
ランジェリーのメーカーのイメージモデルをしているだけに体形にも気を使っており、「最近太っちゃって……。この作品の撮影から数キロ太りました。(撮影が)終わった!という達成感から、さあ食べよう!みたいに食べていたら、戻らなくなっちゃって……」というものの、外見からはまったく変化は分からなかった。
よくやる運動はホットヨガで、「1時間くらいやるとすごく汗をかいて、(着ていたものを)雑巾のように絞れるくらい。量にするとコップ1杯くらい出ますよ。体の中の方から出てくる汗なので、なめてもしょっぱくないんですよ。いっぱい水を飲んで出すから、どんどんしょっぱさがなくなってくるんでしょうね」という。
長い休みがあったら「映画鑑賞をしたり、美術館に行ったりします」という篠原さん。映画は「なんでも見ますね。新作でもなんでも取り入れたい方です。ホラーでもヒューマンでもサスペンスでも、ラブストーリーでもなんでもいいです。ジャンルは関係ないですね。そのときに見たいと思ったものを見ていますね」とマイペースで過ごす。ちなみに2016年に国内で最大のヒットとなった劇場版アニメ「君の名は。」も「見に行きました。泣いちゃいました」とか。
さらに「あと温泉にも行きます。上げ膳据え膳でゆったりと。また食べて太っていっちゃうけれど、そのときばかりは、『ま、いっか』という感じで」と笑う。
「愛を乞うひと」に出演したことで、女優として一つステップを上がったように見えるが……。「上がったかどうかは周りが決めることなので、まだ分かりませんけれども、この『愛を乞うひと』という、やりたかった作品をクリアできたというのは非常に自分の中で大きな自信にもなったと思います。やっぱりプレッシャーもすごくあったので、そのプレッシャーの壁を乗り越えられたということで。ただ、その結果がいいかどうかということはお客さん(視聴者)が決めることですので、自分ではなんとも分からないですけれど」と謙虚に語る。
新年を迎えて、昨年を振り返って2017年をどういう年にしたいかと聞くと、「2016年はやはり『愛を乞うひと』を演じられたことが最大の出来事で、素晴らしい年だったと思います。10年近くやりたいと思い続けていたものをやることができたので、自分の中ではこの作品を撮影できたことがすごく印象に残る1年で、本当にいい経験だったと思います。2017年はこれに輪をかけて、さらに刺激のある年にしていきたい。私生活でも仕事でも両方、刺激のある年にしていきたいなと思います。そして自分のことをもっと盛り上げていきたいなと思いますね」と前向きに語った。
ドラマは、早くに夫を亡くし、娘の深草(広瀬アリスさん)と2人で暮らしている照恵(篠原さん)にある日、生き別れた弟の武則(ムロツヨシさん)が逮捕されたと警察から連絡が入る……。照恵は弟との面会をきっかけに数十年の間、記憶の奥底に押し込めていた母からの虐待を受けた幼少時代を思い出し、娘に語り始める……というストーリー。映画版で助監督を務めた谷口正晃さんが演出を担当し、主題歌は中島美嘉さんが歌う「Alone」が採用された。
<プロフィル>
しのはら・りょうこ 1973年8月13日生まれ、群馬県出身。90年に東京パフォーマンスドールのメンバーとしてデビュー。94年にリリースした篠原涼子with t. komuro名義のシングル「恋しさとせつなさと心強さと」が大ヒット。90年代後半から女優として本格的に活動し、2006年に連続ドラマ「アンフェア」で主演。その劇場版第1作「アンフェア the movie」(07年)で映画初主演を果たす。シリーズは劇場版が3作作られた。「ハケンの品格」(07年)、「ラスト・シンデレラ」(13年)、「オトナ女子」(15年)などのヒットドラマに多数主演。05年に俳優の市村正親さんと結婚。2児の母。
(インタビュー・文・撮影:細田尚子/MANTAN)
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