女優の葵わかなさん(18)が今秋スタートする2017年後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「わろてんか」のヒロイン・藤岡てん役に決まり、東京・渋谷の同局で9日に行われた会見に登場した。葵さんは「大役に決めていただいたというのが、まだ受け止めきれず……昨日(ヒロイン決定を)聞いたもので、まだ夢のような気がしている」と心境を吐露。制作統括の後藤高久チーフ・プロデューサー(CP)は、葵さんはオーディションの課題用の方言のテープを「ものすごく一生懸命、読み込んで考えて来てくれた。方言も違和感のない京都弁をしゃべっていただき、表現する演技力もあり、すごい人だなと」と起用理由の一端を明かした。
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葵さんは朝ドラヒロインのオーディションは現在放送中の「べっぴんさん」を含め、「わろてんか」が3度目の挑戦。候補者2378人の中から主役の座を射止めた。後藤CPは「17歳から演じていただき、最終的には50歳前後までいく。そうしたとき、今は18歳の可愛い女の子だから演じられるだろうけど、その先、果たしてそれができるのか。スタッフの脳裏に、なんとなく『できるんじゃないか』と曖昧な自信が生じ、ぜひ葵さんにこの役をやってもらいたいなと思った次第です」と説明。
ヒロイン決定の報告をする“最終面接”の際には、「笑わせてください」と“むちゃ振り”をされて、NHKの子供番組のキャラクター「ニャンちゅう」のモノマネを披露したという強心臓ぶりを示すエピソードも明かされ、葵さんは「(モノマネ直後)こりゃいけないことをしてしまったと思って、焦った」と苦笑い。また、「笑い」をテーマにした作品のため、後藤CPは「挑戦してほしいのはコメディエンヌとしての才能を発揮すること」といい、「(カメラテストの際に)ことさら大きく笑わそうということではないことができる人なんだなと分かった。コメディエンヌの才能があると思う。いかんなく才能を発揮すれば、藤山直美さんに次ぐコメディエンヌになれるんじゃないかと思っています」と期待を寄せた。
「わろてんか」のテーマは笑い。舞台は明治の後半から第二次世界大戦時の大阪で、「大大阪」と呼ばれ繁栄を誇った商都・大阪が戦火で全て灰じんに帰するという波瀾(はらん)万丈の半世紀を描く。いつも周りに笑いをふりまくヒロインの藤岡てんが、ひょんなことから小さな寄席経営をはじめ、ついには日本で初めて“笑い”をビジネスにした女性と言われるまでになるまでのストーリーになるという。
放送は10月2日から、全151回を予定している。同年5月中旬からクランクイン予定。
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