女優の市川由衣さんが、ヒロイン役で出演した映画「アリーキャット」(榊英雄監督)が公開中だ。市川さんは、この作品でシングルマザーとしてひたむきに生きる土屋冴子を演じている。プライベートでは2015年に俳優の戸次重幸さんと結婚し、昨年9月に第1子の男児を出産。そんな市川さんに子育てについて、また最近気になるファッションアイテムなどについて聞いた。
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映画「アリーキャット」は、俳優の窪塚洋介さんとロックバンド「Dragon Ash(ドラゴンアッシュ)」の降谷建志さんがダブル主演した。後遺症を抱える元ボクサーで、今は警備員のバイトで食いぶちをつなぐ“マル”こと朝秀晃を窪塚さん、保健所で保護ネコを引き取った際にマルと出会う“リリィ”こと梅津郁巳を降谷さんが演じ、ひょんなことからバディとなった男2人が、シングルマザーの冴子を元交際相手でストーカーと化した玉木敏郎(品川祐さん)から守るために奮闘する……というストーリー。
市川さんはこの日、透け感のある真っ赤な総レーストップスを光沢のある濃紺のフレアスカートに“イン”し、黒いストラップ付きのヒールサンダルを合わせた“大人可愛い”ファッションだった。
最近、一番気になるファッションアイテムを聞くと、「母親になったんですけど、お母さんっぽくないものみたいなのが気になります」という。「お母さんって、大きめの服に、パンツとかになりがちなんですけれど、そういうのが私も好きなんですが、なるべくタイトなものだったり、女性らしさが感じるようなものに今は興味はありますね。なかなか自分が着られないからっていうのもあるんですけれど、そういうのを見ると、可愛いなって思います」と話す。
また、「小さいバッグがほしいですね」という。「荷物が全然入らない(笑い)けれど、可愛いみたいな。色は、はっきりした濃いめのピンクとか気になりますね。おしゃれのためだけのようなアイテムから遠ざかっているので」と笑顔で語る。
自身のプロポーションに合わせて、ファッションを楽しんでいる。「カジュアルなものもすごい好きで、大きめの感じとか、ボーイッシュな男の子っぽい格好とかもすごい好きだし、女性らしい服もすごい好き。TPOに合わせてファッションは楽しめたらいいなと思います」という市川さん。
コーディネートで気を付けていることは、「バランスですね。私、背があまり高くないので、バランス悪くなっちゃうと可愛い服も可愛く見えないので」と話す。具体的には「ヒールを履いたり、帽子かぶったり。昨年から今年にかけて、ベレー帽が好きでよくかぶってました」と話す。バランスについては「出した方がいいところは出して、隠した方がいいところは隠して」と気を使っている。また最近はやりの透け感のあるものは、「あまり露出の高い服は最近は着ないんですけれど、カーディガンでも少し透け感があるものだったりとか、そういうのを着たりしています」と流行もさりげなく取り入れている。
健康や美容のためにこだわっていることは、「食べ過ぎたら、汗をかく。汗を出す。デトックスですね」という。「岩盤浴行ったり、酵素風呂に入ったり。私は何かを足すというよりも、出す方の美容のほうが合ってるようで。だから、高級な化粧品使うとか、高級なエステに行くというよりは、とにかく排出するっていうのを心がけています」と明かす。「今は子育てしながらなので、そんなにしょっちゅうは行けないんですけど、でも行けるときは、週に1、2回行けたらいいなという感じです」と話す。
また、もともと水泳が好きで小さいころ習っていたり、水泳部にいた時期もあることから、健康のためにプールに通っている。「行けるときは週に2、3回。あと、子育てとかで腰を悪くしてしまったので、そのために全身運動として始めて。1回、1000メートル(1キロ)をゆっくり、大体40分ぐらいかけて泳いでいます。平泳ぎだったり、クロールだったり、自分の中で1000メートルは泳ぐって決めてますね。たまに水中でウオーキングしたり」とマイペースを心がけている。
肌にとっても「代謝がよくなるのか、水泳をしている時の方が肌の調子がよかったりします」と相乗効果があるようだ。
昨年9月に第1子を出産し、母となった市川さん。自身はどういう“お母さん”か自己分析してもらうと、「私は多分、全然細かくないというか、結構『なるようになるさ』的なお母さんだと思います」と語る。最初の子は神経質になってしまう母親も多いが、「私はそこまで神経質ではないかな、と。周りの方々の話を聞いているとそう思います。おおらかに伸び伸びと育てたいなって」と自然体で接している。
妻としても「明るい妻だと思いますよ(笑い)。割と家では明るいので」といい、「長所の短所も大ざっぱだと思います。テキトーみたいな(笑い)。大らかなのかな」という市川さんの性格が、明るく楽しい家庭作りに大いに貢献しているようだ。
子育ての日々での楽しみは「コーヒータイムですね。最近、デカフェ(カフェインレスコーヒー)でおいしいコーヒーを教えてもらったり、自分で調べて取り寄せたりして、1日1杯のコーヒーと甘いものが日々の癒やしです」と“自分へのご褒美”になっているようだ。甘いものやコーヒーは以前から好きだったわけではなく、「特にコーヒーは産後から急に好きになって。どちらかというと、あんまり好きじゃなかったんですけど、すごく好きになったんです。香りに癒やされるんですかね。疲れてるときとか、すごくホッとするんですよね。だから、おいしいコーヒーとか調べたり聞いたりして、リサーチしています」と明かした。
1カ月間など長い休みがもし取れたら? 「旅行に行きたいですね。海外とかのんびりできるリゾートに行きたいですね。(インドネシアの)バリ島に行きたい。仕事では行ったことがあるんですけれど、プライベートではないので」と目を輝かせる。「バリの現地のご飯も結構好きなんですよ。食べ物は好き嫌いないんですけれど、アジアンフード的なものもすごく好きなので。ヨーロッパ方面に行くと、買い物をしたいとか、美術館行きたいとか動き回りたくなっちゃうんですよね。今は動かないでのんびりしたいなって思います」と思いをはせる。
そんな市川さんに10年後どうなっているかと想像してもらうと、「子供は2、3人になっていたらいいな、と。兄弟がいたらもっとにぎやかになっていいなと思いますし。自分自身ももっとたくましくなってるんじゃないかなと思います」と思いを巡らせる。
子供が生まれて、一番変わったことは「守るものがあるし、この子のために自分が頑張らなきゃ、生きなきゃとも思うし。この子の見本になる生き方をしなきゃとも思います。そこはやっぱり一人のころとは全然違いますね」と力強く語る。
子育て中の人やこれから子供を産みたいという女性に向けて、「こうでなくちゃとか、全部決めて神経質に子育てして頑張りすぎちゃうと、自分がつらくなるから、息抜きして、頑張りすぎないでほしいなと思います。人に相談したり、ちょっとの時間、誰かに子供を預けて遊びに行ったり、そういう時間もすごく大事だと思うし、今の時代、助けてくれる人やそういう施設もいっぱいありますので、一人で抱え込んで、一人で子育てしようと思わない方がいいと思います」とメッセージを送った。
<プロフィル>
いちかわ・ゆい 1986年2月10日生まれ。東京都出身。2003年公開の映画「呪怨」(清水崇監督)で映画デビュー。06年の映画「サイレン FORBIDDEN SIREN」(堤幸彦監督)で映画初主演を飾る。「NANA2」(大谷健太郎監督)でもヒロインに抜てきされる。主な映画出演作は「ゼブラーマン」(04年)、「映画 クロサギ」「ひゃくはち」(共に08年)、「TOKYO TRIBE」(14年)。14年の主演映画「海を感じる時」(安藤尋監督)では体当たりの演技が話題となった。最新作「愚行録」(17年)では、殺された一家の夫の元カノ役を演じている。
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