橋田壽賀子:“渡鬼”新作に込めた思い明かす 「社会への反発ですね」

「橋田壽賀子ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』3時間スペシャル」の会見に出席した橋田壽賀子さん
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「橋田壽賀子ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』3時間スペシャル」の会見に出席した橋田壽賀子さん

 作家の橋田壽賀子さんが1日、東京都内でTBSの人気ドラマシリーズの新作「橋田壽賀子ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』3時間スペシャル」の会見に、石井ふく子プロデューサーと出席した。

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 今回は、シリーズ初となる3時間での放送。眞(えなりかずきさん)と貴子(清水由紀さん)夫婦の子育て騒動を中心に、貴子の家出、眞の“イクメン”ぶり、姑(しゅうとめ)の五月(泉ピン子さん)と眞夫婦とのギクシャクした関係などが描かれる。

 橋田さんは「5歳でデビューしたえなり君が子供を抱いているなんて」と感慨深そうに話しながら「昔は、お嫁さんが5、6人も産んで畑耕したりしていたのよね。今は、“イクメン”、育児ノイローゼとか男性がかわいそう。良いとか悪いとかではなく、それが世相だと思いますが、(貴子と五月の)価値観の違いを書きたいと思いました。私は五月の立場で書きたい。(私なりの)社会への反発ですね」と語った。

 また、近年のドラマについて感想を求められると「今のドラマは難しくて分からない。頭が悪くてダメ」と苦笑し、「最近は、BSで昔の刑事ドラマばかり見ています。1日6時間くらい見られる」と明かした。

 倉本聰さんのオリジナル脚本で描くシニア世代向けの帯ドラマ「やすらぎの郷(さと)」については「悔しいから見てないの。私もああいうことやりたいの。でも私が書いてもだめだろうなって思います」と話し、「視聴者から『やすらぎの郷』のような作品の執筆を求められたら」という質問には「ニーズがないです。私の時代は終わりました」と自虐的に語っていた。

 「渡る世間は鬼ばかり」は、橋田さんが脚本を手がけ、1990~2011年に約21年にわたって10シリーズ放送された人気のホームドラマ。食事処「おかくら」を経営する岡倉大吉と5人の娘の物語で、連続ドラマ終了後も2012年9月、13年5月、15年2月、16年9月に単発番組として放送された。今回の3時間スペシャルは18日午後8時から放送。

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