俳優の松坂桃李さんが28日、東京都内で開かれた映画「彼女がその名を知らない鳥たち」(白石和彌監督)の初日舞台あいさつに登場した。松坂さんは映画の中で描かれる“究極の愛”にちなんで、かつて別作品の撮影でカンボジアを訪れた際の“究極に怖かった”エピソードを告白した。
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松坂さんは「撮影が終わって次の日の朝、アンコールワットに1人で行ったら、5人ぐらいの男の人が、何言っているか分からないけど、ナイフみたいなものを持って駆け寄ってきたから、これはやばいとアンコールワットの中に逃げ込んで……観光客の人に助けてもらいました」と明かし、「観光客を狙った窃盗集団みたいな……。何しゃべってるか分からないのが怖かったですね」と思い出を語った。
また、共演の阿部サダヲさんは、「究極の選択」というテーマで、「お芝居を始めたことが究極によかった」とコメント。「まさか舞台あいさつとか主演映画とかやらせてもらえるようになるとは思ってなかったし。芝居始めるまで僕、トラックの運転手で。(演じた)陣治のビジュアル、あんな感じだったんです。ずっとドカジャン着て。もっと汚かった、金髪でひげ生やして」と語り、笑顔を見せた。
映画は、作家の沼田まほかるさんの同名小説(幻冬舎文庫)が原作。8年前に別れた男・黒崎(竹野内豊さん)を忘れられない十和子(蒼井優さん)は、今は15歳上の男・陣治(阿部サダヲさん)と暮らす。地位もお金もない陣治を嫌悪しながらも、彼の稼ぎで日々を過ごす十和子は、ある日、黒崎の面影を感じさせる妻子ある男・水島(松坂桃李さん)と関係を持つ。そんな中、家を訪ねてきた刑事から「黒崎が行方不明」と知らされる。十和子は、黒崎の失踪に陣治が関わっているのではないかと疑い、水島にも危険が及ぶのではとおびえ始める……というストーリー。
舞台あいさつには蒼井さん、竹野内さん、阿部さん、松坂さん、白石監督が出席した。
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