米澤穂信(よねざわ・ほのぶ)さんの人気小説「古典部」シリーズの1作目を俳優の山崎賢人さんと女優の広瀬アリスさん主演で初の実写映画化した「氷菓」(安里麻里監督)が全国で公開中だ。山崎さん演じる省エネ主義で、やる気が表に出ないが、ずば抜けた分析力を持つ折木奉太郎(おれき・ほうたろう)と広瀬さん演じる名家の娘で好奇心旺盛な千反田(ちたんだ)えるら「古典部」の部員が学園の四つの謎に迫る青春ミステリー。広瀬さんに、女優の仕事や同世代の俳優の活躍について、休みの日の過ごし方などプライベートについて聞いた。
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「氷菓」は、米澤さんの230万部を突破した人気学園ミステリー「古典部」シリーズの第1作が原作で、2012年には京都アニメーション制作でテレビアニメ化もされた。「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなくてはいけないことなら手短に」をモットーにした“省エネ主義”ながら優れた推理力を持つ高校生・折木奉太郎(山崎さん)は、神山高校に入学。姉の命令で入部した廃部寸前の「古典部」で、好奇心の塊のような千反田える(広瀬さん)と出会い、学園で起こる不思議な謎を次々と解き明かしていく。奉太郎の推理力を見込んだえるは「10年前に失踪した叔父がえるに残した言葉を思い出させてほしい」と依頼。それは33年前に学園で起きたある事件へとつながっていた……というストーリー。
同級生で同じ古典部員の伊原摩耶花役を小島藤子さん、福部里志役を岡山天音さんが演じている。また、えるの叔父の関谷純の高校時代を本郷奏多さんが演じ、高校の図書室の司書、糸魚川養子役で斉藤由貴さんが出演している。
今作で共演した山崎さん、小島さん、岡山さんは1993~94年生まれの同世代。映画やドラマなどで活躍する同世代について、広瀬さんは「活躍しているなという目線より、『あっ、同世代の子が人妻の役をやっている』とか。とうとう自分もそういう年齢なんだなあと(笑い)。『若いね』とか言われていたころの自分が懐かしく思えますね」思いをはせる。
焦りなどはなく、「正直、周りはあまり気にしないんです。私は私のペースでやりたいなと思っていますし、もちろん、ああなったらいいなあという目標はざっくりとはありますけど、周りが頑張っているから自分も頑張らなきゃとはあまり思っていないかな……」と心境を語る。
女優としての目標は、具体的にというより、「今は、いろんな役をやって自分の引き出しをどんどん増やしていくということが自分に必要なことだと思っています。こういう役は嫌だとかは全くなく、どんな役でも1回は絶対にやってみたいなと思います」と前向きだ。
女優人生で転機になった作品は、「映画『銀の匙 Silver Spoon』(2014年)は、初めて半年以上を使って役作りプラス撮影をやらせていただいたので(自分の中で)大きかったかもしれないですね。北海道に行って、約1カ月半住み込みで撮影して、その前に3週間ほど住み込みで役作りしてたのが大きかったです」とじっくりと時間をかけて役作りした経験がその後の女優の仕事に役立ったという。
そんな広瀬さんに10年後、20年後も女優を続けていると思うか、と聞くと「分からない……なんせ自由人だから(笑い)。でも、このお仕事はめちゃ楽しいです。やっと最近本当に楽しいなと思えるようになったというか。それは多分、自分の役作りのペースだっりがちゃんとつかめてきたからこそ楽しいと思えているのかもしれないですね」と笑顔で語った。
ファッションイベント「ガールズアワード」にも出演するなどファッショナブルな広瀬さん。最近最も気になるファッションアイテムは? 「ファーの小物などはネットショッピングで検索して、よくチェックしています。靴とか小物ですね。私服があまり女の子っぽくなくてラフなので、その分、足元などがふわっと女の子っぽくなればいいなと思って、アクセントにファーがついているような靴とかが気になります」と明かす。
よく選ぶ色味は「黒とか、白とか本当にシンプルな色が好きですね。私服にあまり色がなくて、白、黒、以上、みたいな感じで(笑い)。色があってもネイビーくらいでグレーもあまり着ないかな。あとはデニムくらいしか色はないですね」と話した。
広瀬さんは1日休みがあると、「ずーっと家にいます。ぎりぎりまで寝て、掃除して、マンガを読んで、終わりです(笑い)。休みの日は1日、基本的に家から出たくないですね」とインドア派だ。何日か休みがあっても「ときどきジムに行って、あとは家かな(笑い)。ジムやヨガに行ったりして運動はなるべくやるようにはしますけど」という。
家の中で小型犬を飼っているため、「家にいるときは、常に近くに(犬が)いるんですよ。その子自体が小さいので、家の中でわーっと遊んでいます」とマイペースにゆったりと過ごす。
最後に、女性がずっと輝いていける秘訣(ひけつ)があるとしたら?と尋ねると「いっぱい笑うことじゃないですか。笑うと健康や脳とかにもいいって。中学生のとき、保健室にそういう本が置いてあって書いてありました。私は、もともと“ゲラ”(笑い上戸)なので、すぐに笑うんです(笑い)。箸(はし)が落ちただけでゲラゲラ笑うようなタイプの人間なので、幸せ者だねってよくみんなに言われますね」と満面の笑みで語る。
そして、「お笑い番組を見たりして 家でもずっとゲラゲラ笑っています。お笑いは大好きですね。(お笑いコンビの)千鳥さんが大好きなんです」と思い出して笑っていた。
<プロフィル>
ひろせ・ありす 1994年12月11日生まれ。静岡県出身。2008年、「死にぞこないの青」で女優デビュー。09年に女性ファッション誌「Seventeen(セブンティーン)」(集英社)のオーディション「ミスセブンティーン」でグランプリを受賞し、専属モデルとして活動。以降、映画「銀の匙 Silver Spoon」(14年)、ドラマ「釣りバカ日誌~新米社員 浜崎伝助」(17年)など、映画やドラマなど幅広く活躍。主な出演映画は「スープ」(12年)、「FLARE~フレア~」(14年)、「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」「全員、片想い・サムシングブルー」「L-エル-」(すべて16年)、17年は「新宿スワン2」、声優として「パワーレンジャー」に出演。放送中のNHK連続テレビ小説「わろてんか」にも出演。18年には主演映画「巫女っちゃけん。」の公開を控える。
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