注目映画紹介:「映画かいけつゾロリ ZZのひみつ」恋も描かれるオリジナル物語 ももクロ・百田が劇場版アニメのヒロインに

劇場版アニメ「映画かいけつゾロリ ZZ(ダブルゼット)のひみつ」の一場面 (C)2017 原ゆたか/ポプラ社,映画かいけつゾロリ製作委員会
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劇場版アニメ「映画かいけつゾロリ ZZ(ダブルゼット)のひみつ」の一場面 (C)2017 原ゆたか/ポプラ社,映画かいけつゾロリ製作委員会

 人気児童書「かいけつゾロリ」シリーズが原作の劇場版アニメ最新作「映画かいけつゾロリ ZZ(ダブルゼット)のひみつ」(藤森雅也監督)が25日からシネ・リーブル池袋(東京都豊島区)ほかで公開される。劇場版アニメ5作目。原作シリーズ30周年記念作で、ゾロリの原点に迫るオリジナルストーリーが描かれる。アイドルグループ「ももいろクローバーZ」のリーダー、百田夏菜子さんがヒロイン役の声優に初挑戦していることでも話題だ。

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 「かいけつゾロリ」は、いたずらの王者を目指すキツネのゾロリが、双子イノシシのイシシ&ノシシと冒険を繰り広げる作品で、累計発行部数3500万部を突破している原ゆたかさんの児童書シリーズ。今作はゾロリたちが過去にタイムスリップし、衣装に縫い付けられたトレードマーク「ZZ」の秘密が明かされる……というストーリーだ。

 脚本は劇場版アニメ「聲の形」や「夜明け告げるルーのうた」などの吉田玲子さんが担当し、ゾロリの声優は山寺宏一さん、イシシとノシシは愛河里花子さん、くまいもとこさんが務め、ヒロインの若き日のゾロリの母・ゾロリーヌを百田さんが担当する。

 意外にも前半はほのかな恋愛描写。キャラクターのいじらしい距離感にドキッとさせられる。安定した山寺さんのゾロリの演技はもちろんだが、ゾロリーヌ役を演じた百田さんのおっとりしつつも積極的かつ大人っぽさも漂うヒロインぶりが、初挑戦とは思えないほどハマっていて、気付けばすっかり恋もアクションもギャグも織り交ぜられたゾロリワールドにハマってしまっていた。

「ゾロリ庵」という名のタイムマシン(?)など、どことなくあの人気SF映画を連想させる描写に遊び心が感じられ、ニヤリとさせられる。ゾロリらだけでなく、“謎のかいじゅう”や登場するメカのデザインも可愛らしく、そういった点にも注目して見てほしい。(河鰭悠太郎/フリーライター)

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