ライオンの隠れ家
最終話 僕たちの新しい始まり
12月20日(金)放送分
鈴木亮平さん主演で7日にスタートする2018年のNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」(NHK総合で日曜午後8時ほか)に、大久保利通(正助)役で出演する瑛太さん。大久保利通といえば、西郷隆盛と並ぶ維新の立役者の一人だが、「大久保利通(正助)のパブリックイメージって、どこか冷徹な知識人。でも(脚本家の)中園ミホさんが書かれるこの世界の正助は純粋な面もあり、常識人であって、見てくださる方のイメージが変わるんじゃないか」と手応えを語る。また08年放送の「篤姫」以来10年ぶりの大河ドラマで、西郷役の鈴木さんと「特別な景色を見たい」と意気込む瑛太さんに、「西郷どん」への思いを聞いた。
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「西郷どん」は、明治維新から150年となる18年に放送される57作目の大河ドラマで、林真理子さんの小説が原作。薩摩(現在の鹿児島県)の貧しい下級武士の家に生まれた西郷隆盛(吉之助)の愚直な姿に、カリスマ藩主・島津斉彬が目を留め、西郷は斉彬の密命を担い、江戸へ京都へと奔走する。勝海舟、坂本龍馬ら盟友と出会い、革命家へと覚醒し、やがて明治維新を成し遂げていく……という内容。
今作で描かれるのは、男にも女にもめっぽうモテて、周囲から親しみを込めて「西郷どん」と呼ばれたという“人間・西郷隆盛”だ。大久保利通は、そんな西郷の生涯の盟友でありライバルになる男。瑛太さんは「特に序盤は2人の友情が描かれていて、亮平君の思いの強さに引っ張っていってもらっている感覚が強くて。お芝居もつばは飛んでくるし、ものすごい勢いで僕に体当たりしてきてくれるので、すごくやりやすいです」と明かす。
さらに「吉之助と正助の本当の意味での、深いところでつながっている友情っていうのが、いま築けているなと感じていて……。台本のト書きでは『涙する』なんて書いてはいないんですけど、すごく熱いものがこみあげてくるシーンが生まれたなって、そういうときもありましたね」とここまでの撮影で得た手ごたえを語る。
また中園さんが手掛ける脚本には大久保の「すごく常識人な部分が描かれている」と言い、「黒木華さん演じる糸に再会してから一目ぼれして、恋心が描かれていく中、傷ついたり。前を向こうとして、吉之助に思いをぶつけてみたり。純粋でありながら吉之助の原動力に対して嫉妬したり」と正助の人間くささを強調する瑛太さん。
物語の序盤は、そんな大久保の「鬱屈した状態が続く」と言い、「そこからはい上がっていく力をため込んでいる時期なのかなって気がしていて、そこで吉之助との違いが出てくる。どこか理論武装して攻めるというか、勢いだけじゃなくて、世界を変えるということの手段が吉之助とは相反してくる。でも、正直そこが難しくて、自分自身との戦いでもあるなって」とも語る。
「ずっと吉之助の背中を見ながら、うらやましくて、悔しくて、自分が今、何をしたらいいのかって正助なりの感情に基づいた動きをしていくというところを見て、視聴者がどんな感想を持たれるのかは楽しみ」と期待していた。
瑛太さんの言う「鬱屈した状態」をはじめ、ドラマの中には時代を変えた男たちの「逆境」が数多く登場する。瑛太さんによると、今作の撮影自体が「逆境」といい、「謹慎になって、みんなで相撲をとったり、筋肉の話で盛り上がっている中、僕は泣かなくてはいけないような、苦しい状況下にあるというシーンが多い。撮影のスタイルも『篤姫』とはだいぶ変わっていて、いろいろな角度から頭から最後までとにかく撮るんですよね」と笑う。
「本番の緊張感も半端なくて、決してそんなことはないんでしょうけど、絶対にミスしてはいけないって空気も流れていて。その場で斬られるかもしれないって場面でも突き進んでいく正助のエネルギーにも引っ張られて、気持ちがどんどんと上がって、呼吸もしていないこともある」と告白する。
それでも瑛太さんは「逆境に打ち勝った先に見える景色っていうのは、ものすごい特別なものでもあって。それを僕は吉之助を演じる亮平君と見たいなって思っているんですよね」ときっぱり。「それは『篤姫』でもすごく感じたことで、1年2カ月、撮影を続けることで、積み上げてきた思い、悔しさ、野心によって、想像している以上の芝居の感覚が生まれて。『篤姫』でいうと、ただ宮崎あおいちゃんと向き合っただけで、感極まるものがあった。俳優やってきて幸せだなって思える瞬間が絶対に来るので」と確信していた。
NHK大河ドラマ「西郷どん」は、7日から毎週日曜午後8時にNHK総合ほかで放送。
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