ライオンの隠れ家
最終話 僕たちの新しい始まり
12月20日(金)放送分
マンガ誌「月刊ガンガンJOKER」(スクウェア・エニックス)で連載中の人気マンガが原作のドラマ「賭(か)ケグルイ」。昨年放送されたアニメ版も話題となった今作のドラマ版では、主演の浜辺美波さんをはじめ、森川葵さん、高杉真宙さんら、さまざまな映画やドラマで主役級の若手俳優陣が顔をそろえ、その演技バトルも注目を集めている。監督は、映画「あさひなぐ」「未成年だけどコドモじゃない」などの英勉(はなぶさ・つとむ)さん。俳優陣がしのぎを削る中、主演の浜辺さんの「主役っぽさに驚いた」という英監督に、ドラマへの思いを聞いた。
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「賭ケグルイ」は、「月刊ガンガンJOKER」で2014年3月から連載中の河本ほむらさん原作、尚村透さん画のマンガ。勉強や運動ではなく駆け引き、読心術、勝負強さなどギャンブルの強さがすべてを決める私立百花王学園を舞台に、謎多き転校生・蛇喰(じゃばみ)夢子の登場によって、学園の階級制度に異変が起こる……というストーリー。
英監督は、「賭ケグルイ」を実写化する上で「キャラクターショーになるといいなと思いました」と語る。同作には、一見おしとやかな美少女だが、ギャンブルとなると狂気を見せる夢子(浜辺さん)、夢子に振り回される鈴井涼太(高杉さん)、女王様気質の早乙女芽亜里(めあり=森川さん)と強烈なキャラクターが数多く登場する。英監督は「キャラクターが毎話毎話好き放題やっているところを楽しんでもらうという方向なら、実写版でもいけるかなと思った」という。
マンガを実写化する際は「なぞれないところとなぞれるところがある。ただ、『なぞれない』がマイナスだとすると、生身の人間がやるゆえのプラスもあるはず。今回、実写のよさを見せられているところは、役者の演技ですよね。みんなが目いっぱいやってくれた」と英監督はうれしそうに語る。
ドラマでは、夢子や芽亜里らがギャンブル時に見せる狂気の表情や窮地に追い詰められた際の絶望の表情など“顔芸”とも呼ぶべき演技が注目を集めている。ドラマの撮影に入る前は「1話からマックスでやろう」と俳優陣に話し、浜辺さん、森川さん、高杉さん、不良生徒・木渡潤役の矢本悠馬さんの4人で事前の本読みをしたという。
「本読みを始める前は、森川葵ちゃん、真宙君、矢本ちゃんは『初っぱなからトップスピードで来るだろう』という読みがあったんですけど、浜辺ちゃんだけはどれぐらいで来るのか分からなかった。実際は、最初から全員がマックスでしたね。その本読みがめちゃくちゃ面白くて、どれぐらいの演技でやればいいか、そこでみんながつかんでくれたと思います」と振り返る。英監督は、そこでできたベースを他の共演者にも伝えようと思っていたそうだが、「みんな『はなっからそのつもり』みたいな感じでしたよ」と笑顔で語る。
俳優陣全員が“マックス”の状態で演技を見せる中、夢子役の浜辺さんの演技には圧倒されるものがある。女子高生の可愛らしい面を見せたかと思えば、ギャンブルに興奮した時はまさに“賭け狂う”表情を見せ、卑劣な手を使う敵には冷酷に振る舞う。英監督に浜辺さんの魅力を聞くと、「まず圧倒的に可愛いですよね」という答えが返ってきた。
さらに、演技については「急にやるというか、急にトップスピードになる。そこは女優さんとして魅力的だなと。カメラが回っていない普通の時と、女優魂のスイッチが入る時の切り替えの差があるというか、ギャップがあって、そこはすごく面白いなと思いますね」と話す。英監督は浜辺さんを「こちらから見ていると『急にやる』なんですけど、きっと狙っていたり、ずっと考えていたり、『こうしたほうが面白い』『こうやってみよう』というのを考えて現場に来ていると思います」と分析する。
「圧倒的な可愛さ」と「ギャップ」、それに加えて「主役っぽさ」が浜辺さんの魅力だと英監督は語る。「賭ケグルイ」の現場は、毎話毎話、強烈なキャラクターを演じる俳優たちが「『さあ、森川葵には負けない(くらい浜辺美波に挑む)ぞ』みたいなやる気満々の気持ちで、ブンブン腕を回してくる、気合の入ったオーディション」のようだという。そんな中でも、浜辺さんは「周りに流されない」と英監督。
「周りがわちゃわちゃやっていると乗りたくなっちゃうんですけど、浜辺ちゃんはあんまり乗らない。そういう主役っぽいブレない感じは、すごく驚いたし、面白かった」と絶賛した。
ドラマで浜辺さん演じる夢子とはまた違った魅力を見せてくれるのが、鈴井役の高杉さんだ。鈴井は、危険なギャンブルに挑む夢子に振り回される一方で、複雑なギャンブルのルールを説明したり、大金が動く異常な勝負に対し“普通の人”目線でリアクションしてくれるストーリーテラーのような役割を担っている。
英監督は「真宙君には、原作とは違う鈴井をやってほしいというのはちょっとありました。悪い言い方をすると“モブ代表”というか。そもそも、あり得ない世界の話なので、鈴井は視聴者に対して『みんな画面の向こうからは分からないだろうけど、こっちは大変なんだ!』と伝える戦場レポートみたいな」と鈴井の役割を解説。
実際、劇中で最もせりふが多いのが鈴井だ。英監督は「現場では、真宙君に『僕が思っているものを全部背負ってね』『全部せりふ覚えて』『せりふを間違わないで、かまないで』って」とオーダーしたというが、笑顔を浮かべて話す英監督からは高杉さんへの絶大な信頼が感じられた。
ドラマも終盤に差し掛かり、物語も俳優陣の演技も盛り上がりを見せる実写版「賭ケグルイ」。そのキャラクターショーを今後も存分に味わいたい。
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