ダンダダン
第5話「タマはどこじゃんよ」
10月31日(木)放送分
今年創刊50周年のマンガ誌「ビッグコミック」(小学館)の関係者に、名作の生まれた裏側や同誌について聞く連載企画「ビッグに聞く」。第6回は、「銀河鉄道999」の約11年ぶりの新作を発表したことも話題の松本零士さん。「銀河鉄道999」の今後の展開、人気キャラクター、メーテルの誕生秘話などを聞いた。
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松本さんは「ビッグコミック」創刊の1968年当時を「石ノ森章太郎も、ちばてつやも少女マンガ誌育ち。昔、少年マンガは重鎮ばかりだった。女性マンガ家が登場して、男性マンガ家が少女マンガ誌をクビになった。『ビッグコミック』の創刊はそんな時で、マンガを描ける場所が増えた。感謝しています」と振り返る。
松本さんは、同誌に戦記マンガを描いた。「敗戦後、帰還兵が家に来て、母が飯を分けたのですが、翌朝にその人は鉄道自殺したんです」「父は戦闘機乗りだった。口癖は『命は、生きるために生まれてくるんだ。死ぬために生まれてくるんじゃない』でね」と戦争への思いを語る。
松本さんの代表作「銀河鉄道999」では、長いまつげに金髪が特徴の謎の美女、メーテルが多くの人をとりこにしてきた。松本さんはメーテルについて「中学生の時に、(女優の)八千草薫さんの写真を見ながら絵を描いた。映画『わが青春のマリアンヌ』のマリアンヌ・ホルトのイメージもある」と語るように、モデルは一人ではないという。
「銀河鉄道999」は約11年ぶりの新作が発表されたが、完結したわけではない。松本さんは「『999』は『1000』の一つ前。未完成で、青春という意味なんです。未来を信じて描き始めた。まだ終わりません。これからも頑張ります」と意欲を語る。
「『999』も『宇宙海賊キャプテンハーロック』『クイーン・エメラルダス』も一つの物語。一つになって終わった時に私の人生も終わる。まだ、最後は描きたくないんですよ。宇宙に行って、この目で地球を見てから最終回を描きたい」と明かす。
松本さんは自身のマンガについて「全部体験からきているんですよ。実際に見ないと描けない」とも話す。“ビッグ”の“ビッグな夢”は宇宙旅行だ。その夢がかなった時、「銀河鉄道999」の旅は終わりを迎えるのかもしれないが、新たな作品も誕生しそうだ。
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