モンテ・クリスト伯:純朴な青年から廃人、復讐鬼に… ディーン・フジオカの“演技の幅”が魅力

連続ドラマ「モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-」のポスタービジュアル(C)フジテレビ
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連続ドラマ「モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-」のポスタービジュアル(C)フジテレビ

 俳優のディーン・フジオカさん主演の連続ドラマ「モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐(ふくしゅう)-」(フジテレビ系)が19日スタートする。主人公の柴門暖(フジオカさん)が、冤罪(えんざい)で15年間投獄され、愛する婚約者と未来の家族を奪われながらも何とかはい上がり“復讐の鬼”と化して、自らを陥れた者たちに、次々と華麗で緻密なわなを仕掛け、制裁を下していく……という復讐劇だ。ドラマの太田大プロデューサーに、同作の見どころなどを聞いた。

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 ドラマは、「巌窟王(がんくつおう)」としても知られる、アレクサンドル・デュマの名作「モンテ・クリスト伯」が原作。暖の婚約者の目黒すみれを山本美月さん、暖の復讐の相手となる南条幸男を「関ジャニ∞」の大倉忠義さん、神楽清を新井浩文さん、入間公平を高橋克典さんが演じる。さらに、高杉真宙さん、葉山奨之さん、稲森いずみさん、風吹ジュンさん、木下ほうかさん、田中泯さんらも出演。演出は「ガリレオ」「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」などの西谷弘さん、脚本は「僕のヤバイ妻」「ようこそ、わが家へ」などの黒岩勉さんが務める。

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 フジオカさんが演じる暖は、水産業者「守尾漁業」の船員。両親のためだけに生きてきた辛抱強さ、どんな困難な状況にあっても笑顔でいられるたくましさを併せ持ち、すみれにプロポーズを受け入れてもらった幸せの最中、冤罪で逮捕されてしまう。劇中でフジオカさんは、長い期間投獄される暖を演じるため、長髪、ひげ面という姿にも挑戦している。

 暖について、太田さんは「純朴な青年から始まり、囚人として捕らわれ、そして別人になりすまして巨万の富を得ていくキャラクター」と説明。幅広く演じるフジオカさんについては「これまで、貴公子然とした役などを演じてこられていて、素晴らしいと思っていました。今回、演じていただく暖は、いろいろな局面を見せていきます。フジオカさんが純朴な青年、廃人などといったシーンを演じていくのは(見る人にとって)新鮮だと思いますし、とても魅力があり面白いと思っていただけると感じています」と自信を見せる。

 これまで「名前をなくした女神」「ファースト・クラス」や、リアリティー番組「テラスハウス」などを手掛けた太田さんは「ずっと復讐劇をやりたいと思っていました。復讐劇って、本来、法などで守ってもらえるものを守ってもらえなかったとか、(キャラクターが)法で裁けないことに対する不条理を正してほしいとか、どんなに悪い方法で復讐をしたとしても(見ている人が)寄り添いたくなったり共感するジャンルだと思います」と話し、「オリジナルの物語で制作することも考えましたが『モンテ・クリスト伯』は、復讐劇の“元祖”だと思います。そういう作品に真っ向から挑戦させていただきたいと思いました」と思いを明かす。

 ドラマでは、「“日常ホラー”みたいなところ」を大事にしていくという。「原作は貴族社会を描いているため、(ドラマは)多少ジャンプアップした部分もありますが、なるべく日常に寄り添わせたい。小さな町の漁師という名もなき人物たちから始まり、小さいことを積み重ねていくうちに、知らぬ間に大きな扉を開けてしまったという物語になっています。エンタメとして“ワクワク”と“ゾクゾク”を感じてもらえるような、日常に潜む“悪意”などを描いていきたいと思っています」と意気込む。

 最後に太田さんは「(制作陣の)『息つく暇がないようなものを見せます』という意気込みを感じてもらえるとうれしいです。メインとサブを合わせ、約20人の登場人物が出てきます。誰か一人でも抜けてしまうと物語のつじつまが合わなくなるのがこのドラマの難しさだと感じています。復讐する側、復讐される側にドラマ性があり“重奏的な作品”に仕上げたいと思います」とアピールした。

 「モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-」は、19日から毎週木曜午後10時に放送。初回は15分拡大版。

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