豊川悦司:「半分、青い。」マンガ家役は「全て本人の計算」? ある映画監督がモデルとも…

NHKの連続テレビ小説「半分、青い。」で少女マンガ家・秋風羽織を演じている豊川悦司さん (C)NHK
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NHKの連続テレビ小説「半分、青い。」で少女マンガ家・秋風羽織を演じている豊川悦司さん (C)NHK

 永野芽郁さん主演のNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「半分、青い。」で、少女マンガ家の秋風羽織(あきかぜ・はおり)を演じている豊川悦司さんが話題だ。25日放送の第21回で初登場。ネット上ではその個性的な風貌に対して、イラストレーターのみうらじゅんさんに「うり二つ」との声が上がるなど、秋風がヒロイン鈴愛の師匠として本格的に活躍する「東京・胸騒ぎ編」を前にし、早くも盛り上がりを見せている。制作統括の勝田夏子さんによると「すべてご本人(豊川さん)の計算でやられている」とのことで……。

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 ◇“演説”にカメラ目線 初登場で大きなインパクト

 秋風は、人気作品を次々に生み出す今をときめく売れっ子少女マンガ家だ。その作風から美少女か美少年を想像させるが、実は偏屈で編集者泣かせ、“社会性はほぼないに等しいオッサン”で、マンガに関しては一切の妥協を許さない……という人物。

 初登場となった第21回で秋風は、メトロノームに耳を傾けると、アシスタントの藤堂誠(志尊淳さん)や小宮裕子(清野菜名さん)を前にし、「マンガには常に音楽と同じようにリズムが必要と考えます。今、私たちの聴いたモデラートマイナス5ミリがこのマンガのテンポです。はい、みんなこのリズムに乗りながら描く(指パッチン)」と“演説”。「しかし秋風羽織、このような得体の知れないオッサンだったとは」というナレーションに対して、カメラ目線でにらみを利かせ、大きなインパクトを残した。

 ◇魅力は「独特の品格」と「圧倒的な説得力」

 ゆるくウエーブさせた黒髪を肩まで垂らし、室内でもサングラスというスタイルは、確かにみうらじゅんさんを彷彿(ほうふつ)とさせる。実は「とある映画監督をイメージして作っている」という。勝田さんも「すべてご本人(豊川さん)の計算でやられていると思うんですけど、この役が、ただのファッションではなく、しっかりとヒロインの師匠として、地に足がついた存在として、そこにいられるというのは豊川さんだけ。相当エッジが利いている」と信頼は厚い。

 さらに勝田さんは、豊川さんについて「今こういう“スター”はちょっといない」といい、「脚本家の北川悦吏子さんも『豊川さんなら、めちゃくちゃのことを(脚本に)書いても、めちゃくちゃなことにならないだろう』とやっていらっしゃる。そういう意味では秋風は2人の信頼関係の中で作り上げられた役。かなり振り切れてコメディーをやってくださってますし、毎回笑わせてもらえるんですが、独特の品格があるので、ヒロインが心酔するに至る師匠だなっていう説得力が圧倒的にある」と断言していた。

 「半分、青い。」は、大ヒットドラマ「ロングバケーション」(フジテレビ系、1996年)などで知られ、“恋愛ドラマの神様”の異名も持つ北川さんのオリジナル作品。1971年に岐阜県で生まれ、病気で左耳を失聴したヒロイン・鈴愛が、高度成長期の終わりから現代までを七転び八起きで駆け抜け、一大発明を成し遂げるまでの物語。NHK総合で月~土曜午前8時ほかで放送。

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